【127】フィリピンの「マウンテンデューで作った飾り」を見よう ストリートビュー散歩127

マウンテンデューの缶とペットボトル

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マウンテンデューという飲み物がある

マウンテンデューという飲み物をご存じだろうか。

マウンテンデュー – Wikipedia

かなり長い歴史があるようだし、私自身いつからあるのかよく記憶にないうえに、飲んだことがあるのかないのかも分からない。とりあえず自分で選んで買った覚えはないけど、どこかで飲んだかもしれない。(サントリーのwebサイトによれば、日本では1981年から販売されているようだ)

フィリピンとマウンテンデュー

ある日、いつものようにゲームGeoGuessrのTipsを知るためにPlonk itというサイトでフィリピンのページを見ていた。

Philippines — Plonk It
https://www.plonkit.net/philippines

そこに、電柱や植生や生活風景などと同じように「マウンテンデュー」への言及があった。

Decorations made of neon-green Mountain Dew bottles are commonly found in the north, particularly on northern Luzon.

ネオングリーンのマウンテンデューのボトルで作られた装飾は、北部、特にルソン島北部でよく見られます。

マウンテンデューのボトルで作られた装飾。なにそれ。見たい。

さっそくその風景をストリートビューで探す

ルソン島ね。住宅街あたりを見てみよう。そしてあちこち探し回った結果……

あったぞ!

こうやって道に飾られているものも、そうだよね。(引きで見るとたくさん並んでいます)

街の名前をどーんとペットボトルで作っちゃったり。

いちいち貼れないぐらいたくさん見つかる。

作り方もネットでたくさん紹介されている

YouTubeでは、動画で作り方を見せてくれる人もいっぱい。

 

mountain dew bottle flowerで検索するとたくさん出てくる。

 

そもそもなんでマウンテンデューのペットボトルで工作をしているのか?その理由は?

鮮やかできれいな緑色のペットボトルだからと言って、みんながこぞって工作をすることもないだろう。なぜこうするのか、そしてなぜフィリピンで住宅街に飾られているのか?(色のついたペットボトルならマウンテンデューに限定しないようだ)

検索してみると理由のヒントになりそうな情報があった。

着色されたペットボトルはほかのものと一緒にリサイクルできず、回収しても使い道がないという。「そもそも着色ペットボトルを生産するのをやめよう」という署名活動もある。

オンライン署名 · Remove Green-colored PET bottles in PH – フィリピン · Change.org
https://www.change.org/p/remove-green-colored-pet-bottles-in-ph

透明なペットボトルのようにはリサイクルできないから、クラフトに利用してリサイクルしよう!という趣旨のようだ。フィリピンの住宅街をストリートビューで見ていると、廃タイヤが街路樹の植木鉢に使われていたり、いろいろな廃品を工夫して加工し新しい用途に使っている様子もみられる。廃品利用や再利用が身近なのかもしれない。

単純に素材としてみても、加工しやすく鮮やかな蛍光グリーンは、何かものを作るときに楽しい材料といえそうだ。


日本ではペットボトルのマウンテンデューは現在販売されていない様子で、自動販売機などに缶のマウンテンデューが売られているのをよく見かける。

マウンテンデュー 350ml缶 商品情報(カロリー・原材料) サントリー
https://products.suntory.co.jp/d/4901777045682/

自動販売機で売られているマウンテンデュー

以前は日本でも緑色のペットボトルを見た気がするから、「着色ペットボトルをやめる→中の飲料にも鮮やかな緑を使わないんだったら透明なペットボトルに入ってないほうがいい→缶」という事情なんじゃないかと考察する。

日本ではこのペットボトルは手に入らないし、いつかフィリピンに行ったら見ることができるかもしれないな。しかし行く予定はないな~。ああ、マウンテンデュー……

手に入れた。マウンテンデューの緑のペットボトル

 

いま、そんな幻かに思えた「マウンテンデューの緑のペットボトル」が我が家にある。

缶とペットボトルのマウンテンデューが並んでいるところ

シンガポールに行ったとき、何気なく入ったコンビニでマウンテンデューのペットボトルを見つけたのだ!

あ!!!あ!!!ここここれは!!!

マウンテンデューを買ってきた

コンビニで買ったマウンテンデューをさっそくグラスにいれていただく。まあ味は普通。でもなんだかとっても嬉しい。にこにこしてしまう。

私はこの空きボトルを念入りに洗って、スーツケースに忍ばせた。何よりのおみやげだ。まさかシンガポールでこれに出会えるとは思ってもいなかったが、頭の片隅に「マウンテンデュー」のことが残っていたからこそコンビニで発見できたのだろう。嬉しい。

ちなみにマレーシア産である。

いまもこの空きボトルは家で飾っている。何でもない日常の飲み物の空きボトルが、こんなに魅力的に見えることはなかなかないことだろう。

いつかはフィリピンの町で見てみたいけど

マウンテンデューのボトルそのものももちろんうれしいが、一番は「その街の中を散歩して、人々が工夫して作って飾っている様子をながめたい」という気持ちがある。しかしなかなか機会がなさそうだし、住宅街に入っていかないと出会うこともなさそうだ。いずれ時がたてば、リサイクルの方法が変わったりペットボトルに色がつかなくなったりして、消えていくものだろうとも思う。

あらためてGoogleカーのカメラがこの時代を切り取って、その風景を保存していることのすごさを感じるのだ。

 

 

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