【2024】「死刑囚最後の晩餐」本棚の本を1日1冊紹介する 2024/12/22

その他の記事も 2024年本棚の本の紹介 から読めます。

死刑囚最後の晩餐

タイ・トラッドウェル/ミッシェル・バーノン 筑摩書房

死刑囚最後の晩餐

アメリカで死刑になった人が最後に何を食べたのかを淡々と紹介する本。

基本的に、なぜその食べ物を選んだのかの真意はほとんどわからない。死刑囚からメニューの選択について言及があるわけではないからだ。

アメリカ合衆国では、州によるけど死刑の前日に好きな食べ物を食べさせてくれるらしい。選べる食事からどんなものを選ぶかでその人がわかるかもしれないと分析を試みたりする。

テーマのおもさに反して比較的軽い読み物になっていると思う。真意はわからないようなメニューにも難癖をつけている気がするが(強盗殺人なのに最後にレバーステーキを食べるなんて反省していない、のような謎の論調があったり)。

でも、確実に次の食事はこないで死ぬことがわかっているときに、太りすぎているからかダイエットコークを頼むとか、とても普通なら食べない組み合わせで大量に食べるとか、すべての食事を断ったのに部屋の備品の異物を飲み込んでいたり、そういう行動のひとつひとつが興味深いというのは確かなところ。

 

この本は英語版がKindleで購入でき、少し事例がプラスされているようだ。買って「英語の勉強にもなりそうだ」とは思っているのだけど、なかなか読み進めることが出来ていない……

Last Suppers: Famous Final Meals from Death Row (English Edition) Kindle版

 

 

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【2024】「世界の郷土料理事典」本棚の本を1日1冊紹介する 2024/12/21

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世界の郷土料理事典

世界の郷土料理事典 | 株式会社誠文堂新光社
https://www.seibundo-shinkosha.net/book/cooking/42987/

世界の郷土料理辞典

 

その名の通り、世界中の料理をきれいな写真と材料・簡単なレシピで紹介している本。

料理がそれほど得意でない私にはこの本だけで掲載されている料理が作れるとは思えないが、どんな料理がどんな材料によってつくられているかがすぐにわかるのでいつも傍らに置いている。テレビ番組で紹介された「この地域の伝統料理」がよくわからなかったときなど、開くと結構高い確率でこの本で詳細を知ることができる。

きっとたくさんの料理があるだろう国・地域の料理も、そんなに日本人にはなじみがない国のなじみのない料理も、偏りなく紹介してくれるので単純に世界の料理図鑑として眺めているのも楽しい。国は知っていても料理は知らない国、たくさんあるんだよね。

 

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【2024】「HOWtoART Vol.2」本棚の本を1日1冊紹介する 2024/12/20

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HOW to ART Vol.2

角川書店  取材・執筆・撮影 伊地知ゆたか

howtoart

 

ソフトウェア紹介の方でも【2024】「VLC media player」今年使ったアプリその8-2024/12/08 で私の人生に大きく影響を与えたソフトみたいな話をしているが、この「HOW to ART」はさらに具体的に大きな影響を与えた本だと思う。これを手に取っていなかったら今の私はここにいないし、この本に出合わなかった私は「全くの別人」になったはずなのだ。

進路に悩んでいる「絵が好きなニンゲン」だった

漫画を描くことやコミック系のイラストレーションが好きで、漠然と「こんなに好きなんだから将来は絵を描く仕事ができたらいいなぁ~」と考えていた。しかし本当に漠然としていたし、誰にもそのことを相談していなかった。「それにはどうしたらいいのか?」と相談してみるという発想がなかったのが大きい。とにかく漫画の描き方の本などを買って、見よう見まねでずっと漫画を描いていた。

学校の美術の先生が私に「阿智さんちょっといいかな?」と声をかけてくれて、話を聞きに言ったら「美術系の短大の推薦をすることができるんだけど、大学に行く気持ちはありますか?」という話だった。

進学校ではなく、周りの友人にも大学に進学する人がほとんどいなかったので「私が大学に行く」という発想がなかった。「そういうのありなんだ!?」と思った。提案された短大は比較的近所の大学(隣の県だけど)でなんとなく魅力的に感じず断ってしまった。でも先生は「美大とか他に受けるんだったら、受験用の指導もやるから言ってね」とおっしゃってくれた。あれ、なんか評価が高かったのかな……たしかに美術は5段階評価で5だったし先生はいつも言葉の少ない人なりに私の作品を面白がってくれていた。

そこで、他にも美大を見学してみたり、専門学校でもいくつか漫画を描く学校やイラストレーションの学校を調べたり見学したりした。見学するとだいたい「確かに絵を描けそう。でもなんか、それでいいのかなあ……?」という気がしていた。

絵を描く友人たちと描いた漫画を見せ合いっこしたり、絵を描くアマチュアの作品を見れる雑誌を愛読したり雑誌に漫画を投稿したり同人誌を作ったりとすでに活動していた私は、専門学校の見学会で「漫画を投稿したことがある人」「漫画を一本描き上げたことのある人」というアンケートに私以外手を挙げないことが気にかかっていた。

これ、進学しても「周りにガンガン描いてるひとばっかりでやる気出る!」という状態にはならないんじゃないか?もしかして「学校で習ってから漫画を描こう」という人ばかりの可能性が高い?

「HOW to ART Vol.2」を買う

書店で見つけたこの本を「よさそうだな」と思って買った。

絵の描き方を解説している本を見つけるたびに買っていたころだ。この本には本当に詳しく人気イラストレーターや漫画家の絵の描き方が紹介されていて、絵を描くプロセスはもちろん筆で彩色中の手先のアップや、使っている画材の紹介、見せ方の工夫などを夢中で読んだ。インタビューの文章も何度も読んだ。一人の作家ではなく、たくさんの作家の作画工程の違いや画材による表現の多様さを知れるいい本だった。

コンピュータグラフィックスに出会った

この本の後半には、画材だけでなくコンピュータグラフィックスでイラストを描いている作家さんが何人も紹介されていた。

わたし自身SF好きで家の電子機器も積極的にいじってたしワープロもパソコン(98NOTE)も父のものがあったけど、家にはマウスすらなく絵は外字エディタで無理やり描いていたぐらいで、コンピュータグラフィックスでコミックイラストを描くことは考えたことがなかった。でもこの本では具体的に「どういう絵をどういう手順で描いているのか」が紹介されていて、初めて実感として「コンピュータで絵を描く」ことを知ることが出来たのだ。しかも好きな作家さんやジャンル(コミックイラストからオリジナルツール、恐竜の3Dまで!)が紹介されていて……

これやりたい、と思った

コンピュータで絵を描いてみたい。今はまだ珍しくても、これからは多分、どんどんこれで絵を描くような世の中になるんだろう。ついでにパソコンの使い方も覚えられるなんていいじゃないか……

ということで、私はこの本でコンピュータグラフィックスに出会ったことでコンピュータの学校に進学することに決めたのだ。

コンピュータの学校に行ってグラフィックだけでなくインターネットとプログラミングに出会って、私のやりたいこともできることもたくさん増えたと思う。インターネットを触っていない私というのは今や考えられないわけで、ではこの本に出会っていなかったらどうなっていたかと考えると怖すぎる。ぜんぜん違う人生と全然違う人に囲まれて生きていたんだろうな。

一冊の本がここまでひとりの何かを変えることがあるんだなと、本棚に今も置いているこの本を見るたびにしみじみ思うのである。

 

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【2024】「ERASER453」本棚の本を1日1冊紹介する 2024/12/18

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Eraser 453

OIMU(韓国)

오브젝트
https://insideobject.com/product/%EC%98%A4%EC%9D%B4%EB%AE%A4-eraser-453/3978/

↑こちらがたぶん公式サイトで、内容についても充実した紹介があるのでこの本が樹になった人はぜひ見てみてほしい。

18Eraser

韓国のメーカー「HWARANG(花郎)」が作った消しゴム453種類を掲載した本。600ページ近くあるぶ厚い本。1ページに1つの消しゴムが紹介されている。

子どもが喜びそうなかわいい消しゴム(金太郎アメ方式の)もあるし、真面目なデザインの学生用や事務用の消しゴムもいろいろ。1980年代の消しゴムなどは、日本でもこういう消しゴムあったなあと感じる懐かしい雰囲気をまとっている。

これだけぶ厚いので値段もけっこうする。韓国で買えば25000ウォンで2600円ぐらいらしい。日本の韓国雑貨店で見つけたとき「わ!!全然買う予定じゃなかったのに、4000円ぐらいするのにこの本……欲しい!」と買ってしまった。(韓国で買うより高いという意味ではなく、高価な消しゴム図鑑にばったり出会って買っちゃったことに対する自己びっくり)

自分で持っている消しゴムはほとんどないが(たしかこの本を買ったときに、記念で売ってた花郎の新しい消しゴムをいっしょに買った気がする)たまに適当に開いて眺めてみるのも良いものである。

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【2024】「いろいろたまご図鑑」本棚の本を1日1冊紹介する 2024/12/17

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いろいろたまご図鑑

ポプラ社

いろいろたまご図鑑|単行本(図鑑)|児童実用|本を探す|ポプラ社
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8840012.html

17いろいろたまご図鑑これも買ったときからずっとお気に入りの図鑑。

そういえば思い出した、これを買ったときはmixi(いまmixi2がでて話題になってるね)で「こんな本見つけた。買った」って報告したのだ。

そしたら「あちさんがかいそうな本だ。んで自分も欲しい。買おう」って友人が言ってくれて、なんだかちょっとうれしかった。

そういう正しい情報で私のことを「わかってるなぁ~」っていう話はうれしいのだ。

図鑑の内容は、タイトルの通りいろいろなたまごが写真付きで解説されている。やはり鳥の卵が多いけど、同じように「卵型」でもサイズや色や柄がこんなに多様なんだなあと感動する。

身近な鳥であるウグイスの卵がこんなに真っ赤なのも意外だし、ムクドリやツグミの卵がきれいな水色なのもすごい。ヒヨドリは赤茶のまだら模様だ。「鳥の卵」に、スーパーで売ってるニワトリの卵を想像している場合はびっくりするだろう。

でもそういえばウズラの卵もスーパーに売っていて、あれはかなり色の濃いまだら模様でおもしろいな。

前に紹介した土の中の小さな生き物の本にもあったミミズの卵も掲載されているし、表紙の「たま」の下にあるキラキラしたものはヒルのたまごらしい。

1ページに1種類で、きれいな写真とその卵を産んだいきものの紹介や、巣の様子、卵のうまれ方、その後の孵化までの様子など「なぜ?」と疑問を持つ部分についても書かれていて(まだわかっていないことはそのまま「なぜかはわかっていない」と書いてあるのがいい)読みごたえがある。

この図鑑の面白さを語った動画も作っているのでそちらもぜひ。

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