【漫画の感想】聖☆おにいさん12巻

聖☆おにいさん12巻を読んだ。

もう16巻まで出てるんだけど、いまさら12巻です。

本の通販はhontoを愛用している……いた……のですが、前は送料無料だったのが、3000円以上じゃないと送料がかかるようになったんですね。

こまごま買えない!!……っていっても毎回2500円ぐらい買ってたんですよ。なんだかんだで2500円ぐらいにはなってたのに、3000円買うってなると後一冊がなかなか見つからない。

なので、3000円に到達しないときに、買い損ねている既巻とか「いつか買おう」と思ってる本を追加する。で、なんか3000円って言うと多い気がして、いま月に一回しか買ってないんですよ。hontoで。どうしても欲しい本があって、ほかの本で合わせて買うようなものがない時は、なんと楽天ブックスで買うようになってしまいました。送料が無料なので。これでいいのか? あんなに、ほとんどすべての本をhontoで買っていた私なのに……こういうところから離れて行ってしまうんですね……送料がかかるのは別にあたりまえのことだし、むしろゼロ円はおかしいなっておもうんですけど、それでも送料を払うことで結局1冊買える本が少なくなるんですよ、金額的に。


ぜんぜん漫画の感想が始まらず、愚痴を書き連ねてしまった。

で、「あとで買おう~」と思ってたリストから「聖☆おにいさん」12巻を購入したわけです。11巻までは新刊出るたびに買ってた気がするな。好きなんですけど、巻を重ねていった頃に「なんか内輪受け(天界の人々が仲良くやってる感じが)で楽しいって感じで私ついていけなくなっちゃったな」と思い始めてですね、なんとなく買ってなかったんですよ。

12巻は、久しぶりに読んだからなのか、そんなに内輪受け感がなくてよかったです。私の知っているブッダとイエスの知識でも十分ついていけて笑える感じ。どっちの宗教にも詳しくない(手塚治虫のブッダと、花まつりの時にもらった漫画版「おしゃかさま」的な本が仏教の知識で、キリスト教は一応聖書を通しで一回読んだことがある程度)ので、ブッダとイエス以外が出てくるとちょっとわかんなくなっちゃうんですよ。手塚治虫のブッダで見た人たちはわりと覚えててついていけるかもしれない。

12巻で面白かったのは部屋に観葉植物を置く話かな。あとイケアにいく話。

毎回、1個だけじゃない宗教ネタを絡めてくるからすごいなあと。この構成むつかしそう。普段からネタ帳にすごくいっぱいメモってるに違いない。

 

 

【漫画の感想】明日も未解決(桑田乃梨子)

都度都度言ってるけど私の、ずっと、すごく好きな漫画家さんであるところの桑田乃梨子さんの漫画。改めて読み返したので。

明日も未解決

良かった。

まあファンだからってのもあると思うけど……

ファンとしてもうれしいんですよね。最初好きになったころの名作

「おそろしくて言えない」

……あたりの、モブモブしさというか(いや、やっぱり当時ほどでは無いんだけど、でも)
教室のにぎやかさというか何と言うか。私の好きな学園生活のあの雰囲気が感じられてすごく懐かしくて、良かった。

私は桑田乃梨子さんの描く、教室の中の人たちがそれぞれなんとなく「同じ空間にいる仲間ではある」というぐらいの緩いつながりと適度な距離感で存在していて、部活動や親しい友達だけの塊もそこでいくつか存在して、一人がいろんな仲間に所属してって言うのが感じ取れる学生生活ってのが好きなわけですけど。
派閥があるわけでも、「誰の本当の友達なのか?」っていうドロドロしたいさかいがあるわけでもない、理想だけど実は現実にはあり得ないかもしれない世界。

自分の学生自体を思い出して懐かしがっているのじゃなくて、たぶんこの桑田ワールド(たまに煽り文句とかに書いてある気が……)の一員になりきって、この25年以上桑田乃梨子さんの漫画を読んできたからこその懐かしさというか。そういうものを感じているんだと思うのですよ。わたしもモブの一員だったと。


久しぶりに漫画の感想とか描いてるとほんと自分のことばっかり書いちゃう……
アカン。


「明日も未解決」は、まず冒頭から吉元の親友・原田が死んでしまう。
原田は「なにか、吉元にいおうとおもってたこと」があるのが心残りになり、葬式に来た吉元の後ろに憑いてしまったようだ。吉元にはそんな原田の声が聞こえるようになるが、姿は見えない。そして原田はどうしても「言いたかったことがなにか」おもいだせない。

なんとか心残りを遂げさせて、原田に成仏してもらおうと、霊感のある嵐柴や他のクラスメートたちに見守られながら、今日も・明日も未解決な難題に立ち向かうのだった……

というお話。

まあクワタンのお話だから暗くも湿っぽくもならないよね。すっとその状況を受け止める主人公・吉元くんと、焦るでもなく飄々と憑き続ける原田くん。死の悲しみと、霊になって吉元についてることに戸惑いながらも見守るクラスメートたち。

いつも「すごいなあ」と思うのは、ほんとに突飛なところのないキャラクターデザインで、いわば「いつものクワタンのキャラ」だとは思うんだけど、でもほかの作品の誰とも同じではないキャラクターがまた生まれているということ。
まさにクラスメート。同じ地域に育って、同じ年齢で、同じ性別でもひとりひとりが違うって言うその些細な違いが、無理なく伝わってくる感じが。すごいことだと……思うのです……

毎回「今日も、吉元に言いたいことは思い出せなかったなあ」という感じで原田は成仏せずに終わるんだけど、少しずつ関係や状況は変化していく。新しいつながりも深まっていき、明日がなくなったもの、明日があるものの隔たりが、変えたくなくても徐々に生まれてくる予感がある。


短編が多いということもあるけど、桑田乃梨子さんの漫画はたぶん私が読んだまんがの中で、一番「終わりを見届けた」漫画だし、もうその終わり方は信頼している。今回の終わりも本当によかった。一番最初に登場人物が死んでいて、もう大きなお別れがあったというのに、それからの出来事しか知らない読者である私がいつの間にかこのラストに胸を打たれて、じんわりと静かな、声を上げない涙を流してしまう。

そういえば、桑田漫画のラストで「この人たちの関係はこのあともこんな感じで続くんだろう」という終わり方のものは無い気がする。いつでもなにか大きな変化が、ずっと今のままではいられない現実をしっかり伝えてくる。ただし、それぞれがそれぞれの未来を得ていく終わりは、決して暗いものではない。

それは学校からの「卒業」にもにて、それで晴れ晴れとした悲しみを感じてしまうのかもしれない。

 

 

【漫画の感想】王様ランキング1巻2巻

引き続き漫画の感想をかく。

王様ランキング1巻、2巻

web連載で爆発的人気を得た「王様ランキング」が単行本化!

話題になって私が知った時にはもう60話ぐらいになっていたので、そこまではwebで読んでいる。そのあとも更新されたら読んでいたけど、やっぱりまとめて読むほうがよさそうだなと思って最近は追いかけていない。

漫画は不思議なもんで、こういうストーリーが続くものについては、読むテンポみたいなのも漫画の面白さにつながっているというか、細切れに読むよりまとまった分量読んだときに面白く感じるということはあると思うんだよね。

1話完結とかは毎回満足して、単行本では間の読んでない回も楽しんだり、エピソードを読み返してさらに発見したりしみじみしたりとか。

週刊連載とかだと「次回はどうなっちゃうの!?」ってドキドキして早く続きが読みたい!とも思うんだけど、まあ王様ランキングもどちらかというとそんな感じではあるんだけど、そんなに「次回どうなっちゃうの?」と思ったことがないというか、変にまとめて読んだり細切れに読んだりしたせいかもしれない。


余計な話が長くなってしまった。

王様ランキング / 十日草輔(goriemon) – マンガハック | 無料Web漫画が毎日更新
https://mangahack.com/comics/5207

↑こちらで現在も1~8話まで読めるので、とりあえず読んでみたい方はどうぞ。

「なにもかも持っていない」ように見える王子・ボッジが少しずつ「手に入れていく」話。 ……だと思って読んでいる。2巻までだとまだ序盤だからね。webで読んだところだけでももうずっと先まで読んでいるので、まだまだこれからどうなるのかはわからない。

でもたぶん、作者は最後まで考えてあるお話を書いているんだろうなと思う。

私はまだ「お話を終わらせたことがない」作者が描く長いお話を読むときは、「でも最後どうやって終わらせるのかわかんないぞ」と思っているのだけど「王様ランキング」は最後までいい感じで終わってほしいなあと、終わるんじゃないかなと予想している。

正直なところ、私はあまり頂上決戦みたいなものに興味が持てないので、王様ランキングが本当にランキングを奪いに行く話だったらそんなにハマれないんじゃないかと思うんだけど、今のところそういうお話じゃないと思える。まだ王様ランキングが何なのかは謎だしね。

お話の展開は王道だけど、この王道の組み合わせは私に漠然とした「いい話がよめるんじゃないか」という期待をさせてくれる。大まかに説明したら確かに王道だけど、細かいところを見たらあたらしい要素がいろいろあるし、組み合わせでいくらでも新しい良いお話になるんだなと。


2巻までだとまだ序盤だから、このあとどうなっていくかな。単行本も出始めたことだし、単行本でまとめて読むのを楽しみにしよう。web漫画のアクセス増やせないのが申し訳ないけど。


追記:これ書いたついでに最新話あたりを読んでみたけど、絵がすごくうまくなってる! 最初のころの絵も全然問題ないけど今のほうがより繊細さもでて迫力や技術も伝わってきていいですね~(何目線なんだ……)

【漫画の感想】凪のお暇5巻感想【ネタバレありかも】

17日はコミティアに参加してました。今回も楽しかったな~。

5月のイベントに向けてまた新作づくりとかも頑張りますよ。


今年はわりといいペースで漫画など読めています。ほんと漫画ばっかりだけど。
最近読んだまんがを紹介してみよう。新しく読んだものも、再読もありです。

凪のお暇 5巻

 楽しみにしている漫画の続巻。人間関係などにつかれていた凪ちゃんが、ある出来事をきっかけに衝動的に会社をやめちゃって、お暇をいただきながら自分を見つけていく話。……でいいのかな??

凪ちゃんがコンプレックスに思ってる部分がほぼ私のコンプレックスというか嫌なところと被ってるので凪ちゃんのことは応援するが好きになれない。「ああ……」とつらい気持ちになってしまう(笑)

で、仕事を辞めるきっかけにもなっちゃった元カレの慎二とはとことんズレてるし今もつながりがなかなか切れないし、新しく好きになったゴンさんもなんだか普通の恋愛にならず、まあ5巻はとりあえず恋愛関連はお休み。その分凪ちゃんの本当の意味での自分発見エピソードがつづいたかな。

3巻か4巻で、自転車で走りだしちゃったあたりはちょっと「ええ~」と思ってて、私だめなんですよ自転車で走りだして自分を探しに行く展開。ってまあこれと「ハチミツとクローバー」ぐらいしかないですけどハチクロで苦手なところですよ。とにかく積極的に自分を探しに物理で移動し始めるとほんとキツイっていうか恥ずかしくなってしまって……すいません……

でもね5巻は良かったね。女子会のシーンとかは、「いい女子の友達めっかって良かった……!」って感じ。となりのうららちゃんは子どもだし、やっぱ同世代の友達が見つかる展開はアツイなと。私同世代の、ああいう同性の友達いないんですよ。わりと異性とはいろいろ話せる友達いるんだけど。だからまあいいんだけど同性だともっと違うのかな?とか。でも特に今以上突っ込んだ同性ならではの話なんかしたくないしな~。恋愛相談とかシモの話とかしたくないしな。その辺じぶんはもう若くないというか、凪ちゃんと違うとこだな。

自分語りがちょいちょい入ってしまう。そしてさらにつづく。

「凪のお暇」では、とにかく慎二が好きだ。ゴンさんも好きだけど。凪ちゃんは上記したように同族嫌悪って感じでそんなに好きになれぬ。そのおかげか慎二が好きなんだ。


慎二は凪ちゃんの元カレで、凪ちゃんには「自分の周りを離れないのはヤリモク」だと思われてるけど、読者目線には「実は凪ちゃんにメロメロ(死語?)な素直じゃないツンデレ野郎」ってのがわかってるわけですよ。いや素直なんだけどそれじゃ伝わらねえよそんなのぶつけられたら嫌いにしかならないよって言う……見てたら「あああ~慎二~慎二~」って感じ。

で、私はキャラとしてこういう「高スペック外面完璧心を許した相手には甘えたモラハラ人間(?)」ってのが好きなわけです……

いままでそんなキャラ好きじゃないと、少なくとも二次元の話だと思ってたんですけど、同時にいろいろ考えるところがあって、どうも実際にそういう人間を魅力的だと思うところがあるなと知ってしまったのですよ……自覚した……

でも自覚してよかった。客観的に「あ、これ慎二だ」って思って警戒できそう。キャラクターとしては好きだけど凪ちゃんのことはかわいそうだと思うし、もうその高スペック外面完璧……のまま凪ちゃんメロメロ大事大事キャラみたいなのになるんだったら再度くっついてもいいけど、素直にならないんなら道はないだろう!!と!!

もしくは凪ちゃんがガンガン自分を出せる人間にグレードアップしたら逆に慎二を振り回せる側の人間になれるかもしれないけど……


5巻はゴンさんちょっとしかでてこなかったな。慎二無双だった。新しい女の子キャラとはどうなるかな? でも女の子には噛ませ犬の香りがぷんぷんと……いや……わかんないけど……もう一歩、ゴンさんのことも掘り下げられそうだから次巻以降も楽しみ。

 

【転載記事】2015年 好きな漫画ベスト10【完結】【個人的おすすめ】

2015年の記事ですが、「好きな漫画ベスト10【完結】【個人的おすすめ】」という記事を転載します。自分のブログ「ホンヨンダ」より。(元記事はこちら

あちらの更新どうしようかなあ……こっちに本の感想を移行しようかと思ってるんだけど。全部は大変だし、お気に入りの文章だけにしようかな。たまに自分でも「いい感じに想いを書き表したぞ」ってのがあって。

では、とりあえず2015年時点の「好きなマンガベスト10」をご覧ください。


 

Twitterで「#自分の人生においてトップ10に入る漫画をあげてけ」ってハッシュタグが流行って……

普段から、そういうのでリストをぱっと挙げるのが苦手なんですよ。
一番好きな食べ物は? って聞かれても、3番目ぐらいに好きな食べ物を「うーん、○○かな」って答えちゃって、後から「あああ!! ○○よりももっと好きで数日に一回は必ず食う、食いすぎるから我慢してるってぐらいのがあった!」って思い出したり……

しかし自分は漫画好きだとおもってたけど、読んでる人に比べたら全然読んでなくて、このハッシュタグを見てても
「読んだことがある」漫画ってほとんどない……なんなんだ私は、ほんとに漫画好きなのか?

しかも、定義が難しいよね。ついつい「ベスト」って考えたときに、いままでいろんな基準で考えたベストがごちゃ混ぜになってしまう。
・他人にはわかってもらえる気がしないがとにかく自分好みの漫画
・コレを読んで○○したから人生に影響を与えたといえる漫画
・とにかく薦めたい、面白い漫画・すばらしい漫画を読みたいのならこれを読めといいたい漫画
それぞれ違うじゃないですか……でも分けられるものでもないし……

ということで前置きが長くなりましたが(あとがきも長いよ)、
いろんな基準をごちゃ混ぜにした上での超個人的トップ10を。

【順不同】
・1作者/1作品で選びました。そうじゃないと作者が偏ってしまう。
・完結していない作品は選べない。終わらせ方ふくめ、全体を通して読んだときに好きかどうかが重要。
・作者名の後ろに(★)とついている場合は、作家買いしている作者の作品
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【残酷な神が支配する:萩尾望都(★)】
残酷な神が支配する (1) (小学館文庫)
残酷な神が支配する (1) (小学館文庫)

イギリス・アメリカを舞台に、悪魔のような義父からゆがんだ愛を押し付けられた少年・ジェルミの犯した罪への断罪と、壊れた心の救済を模索する話。(まるめすぎ?)

いまだ繰り返し読み続けている名作。重いテーマゆえ、オススメしたくても気軽にオススメできない場合が多い。
いずれがっつりと骨太レビューを書きたい、とおもいつつ書ける気がしなくて先延ばし中……

【エスパー魔美:藤子・F・不二雄(★)】
エスパー魔美 1 (藤子・F・不二雄大全集)
エスパー魔美 1 (藤子・F・不二雄大全集)

ある日超能力に目覚めた中学生の少女、佐倉魔美。超能力を磨きつつ、困っている人は放っておけない性格のために、毎日おせっかいや人助けに奔走する。

毎回ミステリー仕立てであったり、おせっかいな魔美の少女らしい善意や、善意だけでは解決しない出来事、人を助けるということの難しさがわかるところがすごい。あと個人的に藤子F漫画の登場人物の中で一番高畑さんが好きなんだ。
子どものころは蛍光ペンで乳首に色を塗ったりした。あとマロングラッセなる食べ物が食べてみたくてしょうがなかった。
アニメの印象しかない人は特に原作を読んでみてほしいし、青年コミックって言ってもいいぐらいすべての話がしっかりしていて、作画もストーリーもとにかくレベルが高い! ひれ伏すしかない!

【N・Y小町:大和和紀】
N.Y.小町(1) (講談社漫画文庫)
N.Y.小町(1) (講談社漫画文庫)

時は明治。16歳まで男として育てられた小間物問屋の娘・志乃は、あとつぎたる弟がうまれたことで父から「今日限り男を捨て、女として生きよ」と告げられてしまう。しかも婚約者(幼馴染の退屈男)まで用意された……とあっては、家を飛び出すしかない。 途中で出会った開拓使のアメリカ人、ダニエル・アーヴィングと話をしたことで、女性も活躍できる国・アメリカへ行ってみたいという夢を持つ……

とにかく主人公の志乃ちゃんがイイ。どっちかというとイケメン系着物ヒロインで、武道にたけててアクションをこなし男と対等にやりあい、ずる賢く、でも一途なところが最強。舞台は開拓時の北海道、人種差別バリバリのアメリカ、花の東京……って感じでそのあたりの雰囲気が好きな人もうれしいんじゃない?
マスコット的に途中から現れるぶさいくなネコ・ポテ次も大好き。不細工なところがかわいい。
志乃ちゃんは女写真家として活躍するんだけど、その辺も見所。

【この世界の片隅に:こうの史代(★)】
この世界の片隅に(前編) (アクションコミックス)
この世界の片隅に(前編) (アクションコミックス)

昭和19年、広島・呉に嫁いだ女性「すず」は、不器用ながらも日々の暮らしを乗り越えていく。
戦時中ではあるけれど、そこには毎日の食事、毎日の着る服、毎日の仕事、人とのおつき合い・出会い・別れ……どの時代でも人が生きている限り変わらない日常が、めぐってくるのです。

こうの史代さんの漫画はほとんど好きで、中でもトップクラスに好きな「長い道」「夕凪の街・桜の国」という作品もあるのだけど、やっぱり「この世界の片隅に」がちょっと飛びぬけているかな。
戦争。悲惨。非日常。繰り返してはならない。……というような、普段わたしが触れている戦争への語り口を、極力排除したような戦時中の日常漫画で、「あ、戦争してたときも、国民全員が戦って殺しあってたわけじゃなくて、戦争をとなりに置いたまま人々は日常を生きていたのか」という、ある意味当たり前のことを、戦争に本当のイメージが沸かない世代のわたしに気づかせてくれた漫画なのである。
http://honyonda.seesaa.net/article/109324250.html (2008年の上巻の感想)

【男の華園~A10大学男子新体操部~:桑田乃梨子(★)】
男の華園―A10大学男子新体操部 (第1巻) (白泉社文庫 (く-3-9))
男の華園―A10大学男子新体操部 (第1巻) (白泉社文庫 (く-3-9))

大学に入学したばかりの青年・ユカリは、小説家になりたいとほのかな夢を抱きつつ、気になる女の子もできて、これから大学生活を楽しむんだ~!と思っていたのに、たまたまユカリの運動神経を見出した「男子新体操部」というマイナーな競技の部活に引きずり込まれてしまったのだ……先輩5人、新入生1人という状況で先輩たちに振り回されっぱなしのユカリ。小説は書けるのか。バイトはこなせるのか。好きなあの子とは接点が増えるのか?

私の好きな、ダラダラ部活動いりびたり系コメディ!!
桑田乃梨子先生のまんがは全部大好きだけど、一番私の心をつかんではなさないのは「男の華園」!タイトルはもともと「A10大学男子新体操部」にする予定だったけど、編集サイドから「男の華園」の提案があったそうで。
桑田作品には、多くの「学校=楽園」というテーマが下敷きにある漫画があるのだけど、この「男の華園」は読者(桑田ファン)にも作者にも、それが強く感じられた最初の作品じゃないかな。
消えてしまってからも愛おしく感じる、まさに「日常」だったことが懐かしく胸を締め付けるような……あの時ずっと一緒にいた人たちは消えたわけではない、でも関係性は変化して、日常は緩やかに変わってしまった。今も過去からの続きとして、楽しくやっているけれど、思い出すとあのころは「楽園」だったと気づくような経験がある人はより心に残るんじゃないか。

【ルナティック雑技団:岡田あーみん】
ルナティック雑技団 (1) (りぼんマスコットコミックス (721))
ルナティック雑技団 (1) (りぼんマスコットコミックス (721))

両親の海外赴任のため、ひとり日本に残ることになった中学生・夢実。 生活の面倒を見てくれる「お父さんの部下の家」はなんと、学校一のカリスマハンサムボーイ(?)天湖森夜の家だった! 天湖くんに憧れる(男女問わない)生徒たちからの嫉妬、夢実に想いを寄せる学園のアイドルだけでも大変なのに、天湖家の母親もキョーレツな個性。夢実は森夜と友達になれるのか?そもそも生きて無事に帰れるのか?(笑)

伝説級の「りぼん」掲載少女向けギャグマンガ。
岡田あーみんと駆け抜けた青春。
不条理なギャグが多いような気持ちでいたけど、ちゃんと読むと王道ギャグだし、いろんな文化に触れるとさらに楽しめるパロディも多いし、恋愛を軸にして少女マンガとしてもがっつり読めるし、森夜がとにかく魅力的。2015年7月には新装版が発行されるとのことで楽しみ!

【新装版】通常盤には未収録のお話も。
  

【イタズラなkiss:多田かおる(★)】
イタズラなKiss (1) (集英社文庫―コミック版)
イタズラなKiss (1) (集英社文庫―コミック版)

主人公・琴子は学校一のハンサム入江直樹に告白すべくラブレターを渡そうとするが、受け取ってももらえず玉砕。その傷もいえないのに、今度は新築の自宅が欠陥住宅のため地震で全壊してしまう。緊急で同居させてもらうことになった、父の友達の家とは……なんと入江家だった!!

あれ、「ルナティック~」と似たあらすじ紹介になっちゃったよ。
私「同居モノ」すきなんですよね……「イタkiss」は比較的最近の少女マンガの中で一番好き。やっぱり、ガッツリ「両家の家族」が絡んでくるところがいい。家族がちっとも見えないマンガは(特に長期連載の作品では)好きじゃない。入江家もいいし、琴子のお父ちゃんも親戚もみんないいよね。
このトップ10リストの中では、唯一未完の作品。あと少しで終わるところだったろうに、多田先生が事故でお亡くなりになってしまったから。でもムリにほかの人の手で終わらせたりしないで、このままにしておいてほしいというきもちが強い。
1~6巻の感想かいてます。
http://honyonda.seesaa.net/article/388814804.html

【まんが道:藤子不二雄A(★)】
まんが道 (1) (中公文庫―コミック版)
まんが道 (1) (中公文庫―コミック版)

少年・満賀道雄は引っ込み思案で内気だけど、絵を描くのが得意な少年。授業の合間にも絵を描いていたら、同じクラスの才野茂が声をかけてきた。才野も絵を描くのが好きで、将来は漫画家になりたい!と夢を熱く語る。漫画家の夢は持っていなかった満賀も、少しずつ漫画への情熱を持ち始めて……

有名な作品。「藤子不二雄」と名乗る二人組みの漫画家の、幼少期から青年期までの体験を基にしたノンフィクション風漫画。エッセイや自伝ではないところがポイント。あくまで実際にあったエピソードや出合った人物をモデルに再構築した漫画ということ。しかし読むたびアツくなる。とくに、満賀はいつも才野に劣等感を感じているところがリアル。二人の天才がいた……という話になってしまわず、満賀は「なにも漫画家をめざさなくとも」やっていけそうな人間関係とキャリアを築き始めるところなんか、本当にドキドキする。
具体的な漫画の技術・見せ方の話も充実してるし、自分でも出来そうな漫画の工夫・生活の工夫・食べてみたい食べ物が続々出てくるので、多方面から楽しめるところも「何度も読んじゃう」理由かも……

【動物のお医者さん:佐々木倫子】
動物のお医者さん (第1巻) (白泉社文庫)
動物のお医者さん (第1巻) (白泉社文庫)

H大学の理系を受験しよう。と思ってたぐらいで将来のことを考えるまでにはいたってなかった高校生のハムテルと二階堂。学校からの帰り道、近道をしようと通り抜けた大学の敷地内で「追われている子犬」を助け、教授には「キミは将来獣医になる」「このカシオミニを賭けてもいい」と断言されてしまう。
犬を飼うつもりも獣医になるつもりもなかったのに、流されるように犬を飼い獣医への道を進むハムテル……変態教授をはじめ、個性豊かすぎる人々(&動物)との戦いがはじまるのであった!

好き。何度も読んでるしどこからでも読めるしなぜか細部まで記憶している。
油断してると頭の中に「フースフフースフス」とか浮かんでくるけど、いまだに何のことだかわからん。
(試験前に学生たちがつぶやいている。語呂合わせのようなものらしい)
個性豊かなキャラクターがいい……とかいったって、それぞれ超能力があるわけでもないし、ぶっ飛んでる変人なわけでもない。少しずつ「ほかの人とは違う、この人だけの」何かがあるという微妙なラインなんだけど、文庫の8巻を読み終える頃には「あの人ならこう言いそう」「これ好きそう」と、実際に身の回りにいる人のように親しんでしまう。今日もハムテル、二階堂、菱沼さんとチョビは大学にたむろしてるのかな~とか想像する。
あと、私のリアル動物嫌いが緩和された気がする。テレビ、本、写真で見るのは好きなんだけど、実際に触ったり近寄ったりするのは苦手なんだ……でも「動物のお医者さん」読んだらちょっと平気になってきた。不思議。

【風の谷のナウシカ:宮崎駿】
風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)
風の谷のナウシカ 1 (アニメージュコミックスワイド判)

人を寄せ付けない毒の森・腐海のほとりに生きる風の谷の人々。やがて毒に犯され死んでいく運命を背負って、それでも長い年月を森と共存してきた。しかし大国たちは小国も巻き込んで、領土を求めて戦争を始める。望む・望まないにかかわらず戦いの渦に飛び込んでいく人々。ナウシカも小国の長の娘として戦いに赴くが、腐海が存在する意味に少しずつ気づいていく。

漫画版を説明しようとすると、よく知られた映画版と違う話みたいになってしまう。
中学生ぐらいのときに初めて読んで、まだ全巻出てなかったし、戦争部分は難しすぎてよくわからないまま読んでいたと思うけど、当時から好きだったなあ。大人になってから読むと、戦争部分もそんなに難しいことは無かった。これも重いテーマで、善も悪もすべての人間が併せ持っていて、すっきり解決なんてことは出来ないことを知らされながらも、やっぱり日々は続いていって、生も続いていくということを実感する。

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以上です。
やっぱり10本選ぶのは難しい。ハンパに多い。
3本とか5本なら、ズバッと選べそうなんだけど、10本選ぼうとすると「同順位ぐらいに好きな漫画が他にも……」ってのが出てきちゃうんですよ。
「これをあげてコレを入れないなんて……」とか。

今回あげたものより、読み返した回数では勝ってる漫画もあるんですよ。
でも読み返した回数ではなく……冷静に、かつ熱く、考えた結果のTOP10というか……
1位から10位に並べろって言われると余計に困っちゃうのでやめておきます。
(ランキングではありません)
それぞれ全然別物だから、基準が無いようなものなので順位がつきません。

また、好きすぎてほとんどレビュー書いたことのない作品ばかりになってしまいました。
とてもじゃないけど、感想としてこの「好きなきもち」をまとめることが出来るとは思えない。
上記の紹介文は「これが好きだ!……アッ、こっちも、好きだ!」って感じでうきうきしながらしゃべってるとおもって読んでください。

「ハマって、同人活動をしたことがある漫画」もいくつか存在はするのですが、上記のTOP10には入りませんでした。
次点にもほとんど入ってないな……不思議。同人活動をするかどうかってのが、必ずしも「一番好きな漫画」ではないということでしょうかね。好きには違いないけど。あと、リアルタイムで読んでてはまって、人気作品のために引き伸ばされて、最後までついていけなかったり、終わりのほうはいまいち好きになれなかったという理由もあるかもしれません。

以上です。まあ読み返してみてそんなに変わってなかったのでそのまま転載しました。

すきな作者10とかいろいろやりたいとは思います……