つかれたときに読む海外旅日記 3巻(五箇野人)

 

2023年に読んだ本や使ったもののおススメをどんどん紹介していこうと思います。

つかれたときに読む海外旅日記 3巻(五箇野人)

Twitterの五箇野人先生のアカウントでも日々投稿されている、海外であった出来事を書いたエッセイ漫画。このシリーズ大好き。

基本的には最後に五箇野人先生の心が温かい気持ちになり、読者も温かい気持ちになれる感じのエピソードがつづられている。

これについては1巻のあとがきで、旅してて嫌なことだってもちろんいろいろあったけど自分にはいいことがいっぱいあったし、嫌なことはほかの人が散々書いているから、このシリーズではうれしかったことを中心に書くんだっていうようなことをおっしゃっているので「こんなにいい話ばかりなはずないだろ!」という指摘や突っ込みは野暮なのです。いろいろある、その中でうれしかった話ばかりがここに詰まってる。それを見て、海外の様子や人の気づかいや気持ちってどこに行ってもいいもんだなあって思えるのが最高。

五箇先生の誕生日を遠く海外のファミリーから祝ってもらえたり、最近の更新でも「サッカーチームの一員にしてくれて、遠い町のチームにGOKAってユニフォームがある」話とか、単純に旅してるだけじゃ得られない関係性を築いてるんだと思うんですよ。これはただ出会って行きずりに関わって別れてくるだけじゃ生まれない話だ。だから、こうやってエッセイに書かれている以外のところでもたくさんのコミュニケーションと、積極的なやり取りと、本当に心を込めた行動がなければ生まれない話だと思うのです。

3巻に収録されている「困ってるとき助けてくれた人にあなたはいい人ですねと言ったら、あなたがいいひとなんですよ、今まで正しいことをしてきたから今私に助けられたんですって言われた」的なエピソードなんかほんと……そうなんだろうなあって思うよね。

 

あと、このシリーズでいいなって思うのは1ページ漫画だという事。4コマよりは情報量があるし、でも1ページ~2ページで終わるからテンポよく、説教臭くなく、「アハッ!」「いい話!」「最高!」みたいな読後感になる。先ほど挙げたような「あなたがいい人なんですよ」って話とか、下手に数ページに分けてしまうとちょっと照れるような湿っぽい内容になってしまうところを、1ページでさらっとあっさり描くことで絶妙なバランスになっていると思う。

作中に描かれる五箇先生のキャラクターが、ちっちゃい(サイズもだけど中身もw)ところがまたいいよね。多分本当の五箇先生より、大げさに卑屈な感じだったり疑い深いように書かれていると思うんだけど、そこが読者と出来事を繋げてくれるハブになってるとも思う。だってこんだけぐいぐいコミュニケーション取れて、行動力があって、語学力もありそうで物おじしなそうなの……超人だと思うんだけど……でもマンガ読んでるだけだと身近で、すぐ友達になれそうな親近感がある。

先生のブログには各エピソードの写真もあったりするので、併せて見るとさらに楽しいぞ。

五箇野人の海外旅日記 Powered by ライブドアブログ
https://gokayajin.blog.jp/

最初から飛ばしすぎて語ってしまった。もっと緩く「この漫画・商品よかった。以上」みたいな記事もかいちゃうぞ……

 

ドラえもん2巻 全話感想

ドラえもん読み返し2022

★全巻一覧はこちら ドラえもん読み返すぞ2022

だらだらと、思いついたことや思い出などを書いていたらものすごく膨大になってきてしまった。でも、こんなことなかなかしないだろうからそれでいいや。長くなってもいいので思い出したこと思いついたこと、感じたこと全部メモっていく。

【てんとう虫コミックス2巻】

サブタイトル

テストにアンキパン

先日(2022年の話)とてもいい話を聞いた。日本語学習をされた方が、「ドラえもんといえばアンキパンのお話にとても思い入れがあります、教科書に載っていて、初めて日本語で読めたマンガだったから」とおっしゃっていた。

「いい話でうれしいです、”暗記”とか勉強にかかわる言葉が出てくるから選ばれてるんですかね?」って話してみたら「そうかも!」と話が弾みました。ドラえもんありがとう。なんか、こういう風にいつでも私の周りにあってくれて助けになってくれて楽しい話ができるんだよね。

さてさて、感想。

初期らしい、ドタバタして無茶苦茶なギャグも織り交ぜた楽しい話で好き。だいたい好きなんだけど。「このせん風機で……。学校をふきとばせば、テストがない。」っていう、この落語的な無茶苦茶な理論を言い始めるドラえもん好きなんだよなあ。「ここ面白いところだよ」っていう押しつけがなくて、あくまで本人は淡々と・突っ込み役ののび太の慌てっぷりに笑えちゃうところがいい。

アンキパンで覚える内容が計算問題なのが、大人になってから気になってる。国語と算数のテストがいっぺんにあるんだから、国語のほうに使ったほうがよさそう。私も漢字が苦手だったから、漢字を覚えるのに使いたいなあ。

「はなをかむとき、ちり紙がなくて……」でノート(教科書?)を破っちゃうのび太、結構上品だな。手鼻とかしないんだ(下品)。

調子に乗ってしっぺ返しにあうのはいつものことか。やっぱアンキパン使うのは嫌かもなあ。あと、覚えてることを「アンキパン」使って覚えなおして、トイレに流しちゃったら忘れちゃうのかな?

母の日の出来事だということも改めて読んで気づくなど。

ロボ子が愛してる

ピーナツをほおり投げて食べるのが得意なことが明かされる。地味な特技でとてもいい。「わたしもじょうだんのつもりだったのよ。でも、せっかく野比さんがきたんだから。」と友達を招集して「おじょうず。」と距離感のあるほめ方をする女子たち、さりげなく笑ってドラえもんにそのことを報告するのび太……

そして登場する、ロボットだとわかっててもなお魅力的なロボ子!

かわいいなあ、私、パー子とかU子さんとか、A先生の作だけど怪物くんの怪子ちゃんとかすごく好きなんですよね。ちからもちで強いけどどこか上品で、でもやっぱ荒っぽい感じの。

ジャイアンとスネ夫の「素敵な子と一緒にいるのがうらやましくて石を投げる」って行動がひどすぎて(笑)あぶなすぎる。

ドラえもんの女装回でもあるんだな。お化粧、カツラなどで女装する回ほかにもあるもんな。そういえばそれもギャグになってるわけだけど、あんまりそこで「変なの~!」と笑ったことはない気がするな。女装したドラえもんに慰められて(?)のび太はゾオ~っとしてるわけだけど、男の子のドラえもんが女装したからっていうよりはちょっと似合ってなくてちぐはぐなのも理由かもしれないしな。

怪談ランプ

「怪談ランプ」の最初に語られる、ママが教えてくれた「こわい話」これ子どもの時すごく印象的だったなあ。たぶんこどものころに、この場合の「こわい」がそういう意味だっていうジョークは知らなかったんだろうけど、方言かどうかという前に「たぶんこれこういう意味だ!」と理解して笑ってた気がする。

私はドラえもんで言葉と文字を覚えたので、全部の意味がわかるかわかんないか関係なく読んでいたから、「知らない意味だなあ」とわからなくなってしまったことはない。むしろ状況や絵から判断して、新しい言葉を知っていったかんじ。漢字の読み方も句読点の使い方もそうかも。

考えてみると、結局こういう怪談を話し合う百物語みたいな?遊びをやったことがないなあ。漫画とかではよく見るので、ほかの人はやってるのかな?

のび太の想像力がわりと発揮されるエピソードかもしれない。借りてきた、どこかで聞いたような話(再利用)……ってのはあるけど、のび太がほんとに怖がっているのがむしろ怪談を盛り上げてるというのがいい。あと、今聞いたばかりの話が本当に怖かったんだなあと思う。定番の話も実際に身に降りかかると怖そうだなっていうのもしみじみ面白い……

帰ってきたらドラえもんには「やってやったよ」と余裕の報告をするところも好き。こういうのび太の態度結構ある気がするけど、カッコつけたり見栄張ったりするの子どもらしくていいなあと思う。

ゆめふうりん

この……のび太の将来の夢……「ぼくは、だんぜん がき大将になる!!」

パパも「トホホホ」って泣くし、ドラえもんもすごい顔で「ええっ!」

そういえば、のび太って自分の部屋を持っててそこで寝たり起きたりしてるけど、布団は自分で敷いてるのかな。小学生でも自分の部屋を持ってたらそうか?私自分だけの部屋って子どものころはなかったからわからないな。

「ムユウボウ」とかもあるけど、「ゆめふうりん」もすごいなあ。そしてのび太は相手が目覚めていなければ割とやりたい放題やりたいんだなと(笑)

ドラえもんが「のび太くん」って呼んでるね……

そして最後のコマ、みんな学校へ行くところ?ランドセルじゃなくて通学カバンみたいなのを持ってる。夏休みの話なのかもな。ふうりんとか虫取りとか。

ぼくの生まれた日

初期のしみじみいい話。

両親にガンガン叱られるところから。2巻は何気に、パパとママが出てくる話が多いねえ。

生まれた日を見にタイムマシンに乗るドラえもんとのび太。
この51ページ2コマ目の、タイムマシンで行く二人の背中がいい。これ無くても成立するけど、挟まってることで時間を旅したなあっていう流れがわかりやすい気がする。

この回ののび助(パパ)すごく好きだなあ。一所懸命な感じがする。もうパパって感じだもんな。おばあちゃんは姿を現さないけど、のび太の誕生をすごく喜んでくれてることが描写されている。ママ側のお父さんお母さんは全編通してほとんど出てこない(まったくなくはない)けど、のび太が生まれた時点ではもういらっしゃらないのかな……そう考えると玉子さんも苦労してるのかもな。

改めて考えると、「のび太」って名前、なんとなく「太」で終わってるせいでもうのびない(もうのびおわっ)って感じがするような気がする……「のびる」とかのほうがよかったのかもしれない。弟がいたら「のび次」とかになってたのだろうか。

正直太郎

玉夫おじさん登場。ママのきょうだいの様子。のび太もドラえもんも人の恋愛話に興味津々のようだ。のび太はわりとませてるよね、しずちゃんとかは女の子で年相応にマセてる(?)けど、のび太はそこまでじゃなくても「好きな女の子」だの「結婚」だの考えてるところがちょっと面白い。

正直太郎は子どものころ読んで怖かった記憶がある。私は個人的に腹話術の人形が苦手で、2歳とか3歳?ぐらいのときにうちにも「ニコちゃん」というミツバチを模したパペットがいて、怖かった思い出がある。

あと、心の中をどんどん勝手につまびらかにしてしまうのがなあ。この「正直太郎」、自ら使うとしたらどういうシチュエーションなんだろうか。裏表がない人が「しゃべるのがめんどくさい」という時か、第三者が本音を聞き出す・しゃべらせるために使うシチュエーションしか思いつかない。漫画ではどちらかというと後者の使い方で、口下手でなかなか言えないことをいうきっかけにしている。

正直太郎があったら取り調べとかに便利そう。容疑者の手にはめさせる。「さあ、こいつをはめるんだ」「よしてくれよ刑事さん、そいつぁ”正直太郎”じゃないですか……正直太郎の拒否権がありますぜ」みたいなやり取りがあるんだろうか。無理やりひとにはめたら犯罪になりそう。

「やっ、そっくり! 親子じゃないかしら。」(62p)

これは大好きなセリフで……なんかとても好きで……たまにくちにだしていうぐらいのドラえもんの名台詞。というか心の声。

自分でもはっきり気づいていない気持ちを言葉にされるとなんか実感できるってこともあるかもしれないな。対人関係だけじゃなく、内省したり、自分との対話に使うのもいいかも。

玉夫おじさんの好きな人、むちゃくちゃ美人だよな~。ちょっと怒りっぽいけど、もうこの後は二人仲良くできそう。お互い話し合えばなんだかんだ気が合うんだろうな。玉夫おじさんは一所懸命でいい人っぽいけど、大好きなんだっていうから最高だよ……仲良くしてね……

しずちゃんのはごろも

2巻は名作ぞろいだなあ。(そんなこと、全巻で言うような気もする)

「これ、はごろも伝説をみんな知ってる前提で書かれてる感じだなあ」と思ったが、わたしも多分はごろも伝説を知る前に読んだと思う。あんまり問題ないのかもな。物語を知る順番ってそんなに関係ないのかも。たまにはっきり覚えているものもあるけど、だいたいは「元ネタとパロディ・オマージュとどっちを先に見たか思い出せない……」という状態になってる気がする。

「フワフワオビ」のふわふわした感じ、この道具は欲しい。空飛ぶ道具の中でも結構ほしいほうかもしれない。空飛ぶ道具にどんなものがあったか、一度集めて「ほしいランキング」考えてみようかな?

しかし「フワフワオビ」は風に弱いようだし、もしかしたら屋内用なのかもしれない。でも屋内用でもいいなあ。

しずちゃんが流れ着く山奥の村、なんだか時代がタイムスリップしたかのような田舎ですごい。のび太たちの暮らしっぷりから考えてもだいぶ時代がさかのぼっているような…… 薪を背負った男性、コメか何かを干している女性が赤ん坊のおむつに布を巻いて使うというこのシチュエーションがなかなかない感じ。

絵の描かれ方から見ると、初出からあとで書き加えられてるのかな?という箇所が結構多くて、でもそこがなかったと考えるとつながらないから、書き足しただけじゃなくてもう少し複雑なのかもな。そういうこと考えながら読んでも楽しめる。

うそつきかがみ

はいきたコレ名作&迷作のひとつよ。

表紙にかっこよく、スリムできりっとしてて頭身が上がったドラえもんが描かれているけど「はたしてこれはハンサム?美形?かっこいい?のか??」と思ってしまう感じ。

家の中でボウリングするなんて……ドラえもん……未来の世界にボウリングないのかもしれないな……っていうかドラえもん指がないので、ボウリング難しい。そのせいであらぬ方向に投げちゃったのかもしれない。鏡を割って、ガラスに挟まるほどに。

ボウリング事件のすぐ後に出てくる、世界一の美人のママがこの回一番の美形のような気がする。

うそつきかがみは変なことを言っておかしな見た目になるように誘導してくるけど、どういう目的の道具なんだろう。たまに出てくる「役に立たない、ジョークグッズ、バラエティグッズみたいな道具」すごい好きなんだよなあ。未来の人々の余裕とか、楽しみとかちょっと伝わってくる感じ。

たとえば、「うそつきかがみにどれだけ抗えるか?大会」を開催するとか、「嘘つきかがみと一緒に作った容姿がどれほど人にウケるか大会」を開催するとか……

ルックスを気にしすぎることへの風刺になってる気もする。「こうするとひどい顔・見た目になる」という内容も、書かれた時代のことを考えるとチョイスが悪くなくてすごいなと思う。表情とか、乱れた髪型とか、だらしなさ、変顔などを指定してくるところ。

これを読むと、結局「いい評価をしてくれる人が一番わかってる・見る目があると信じたいものなのかもなあ……」とも思う。周りの評価が低くても「あいつは見る目がない」と切り捨てれば「自分は素晴らしい」と信じられちゃうのかな、と。

タイムふろしき

いきなり1ページ目の最初の6コマが最高。壊れたテレビの表現。

そういえば、昔のテレビってこういう感じに壊れてたけど、液晶テレビになってからこういう壊れ方しないですね。というか壊れた液晶テレビを今のところ見たことがない。今のより機能がいいもの、大きいものなどに買い替えていて、「壊れたから」という理由ではないというか……

そしてママの名台詞「ここんとこをやく60度の角度でなぐるのがこつよ。」

不調なせんたく機を全自動のせんたく機に買い替えたがっているママ。いまのはなんなんだろう。この時期だと二槽洗濯機なのかな?一槽しか見えないけど。まさか絞り機(脱水ローラー)が別でついてるタイプ?

お父さんの「新しいカメラ」がいちばん緊急性がなさそう。あたらしい洗濯機買ってほしいなあ、ママが大変じゃん。 でも、パパがカメラで記録しておかなければ家族の思い出が残せないとか……それも問題だ。難しい。

「くず~~いおはらい。」ってよく口に出してた気がするけど(私が)、ここが元ネタだったのか……気にしたことなかった。

ジャイアンは剛田雑貨店の手伝いをよくやらされているけど、時代を感じるなあ。いま現在、こういう手伝いをやらされる子どもっているのかな。そもそも個人経営の日用雑貨の店が減ってそうだもんな。

途中、町の人々がタイムふろしきの犠牲に?なってるけど、みんなこの後もとに戻ったのかな。フサフサのひとも若返っちゃって良いような悪いような……藤子F先生ッぽい人の車も直してあげてほしい。

かならず当たる手相セット
オオカミ一家
N・Sワッペン
地下鉄をつくっちゃえ
タタミのたんぼ
このかぜ うつします
勉強べやの大なだれ
恐竜ハンター
出さない手紙の返事をもらう方法

全体の感想

 

 


★全巻一覧はこちら ドラえもん読み返すぞ2022

 

ドラえもん読み返すぞ2022

 

私はドラえもん全45巻を読み返す必要がある

4月、「ドラえもんをちゃんと読み返すべきだ」と思うことが二回あった。

ひとつはフエール銀行の利率をこたえられなかったとき。

もう一つは藤子A先生が亡くなった時のいろんな人のつぶやきを見て。

手元には「100年ドラえもん」がある。まだ全然読めてない。こんなことじゃいかん。改めて読み返して、私の中でドラえもんを「最近触れた詳しいもの」に少しでも近づけたい。またドラえもんの話を出来るようにしたい。

読み返しメモを書いていきたい

いろんな角度で見返したいなと思っている点があるので、そこをチェックしつつ、感想を書いてここにUPしていこう。目標は「誰かになにか言いたいときにパッと思い出せる・参照できる自分好みのデータベースづくり」である。

感想は以下にリンクしていく。


ドラえもん1巻 全話感想

ドラえもん2巻 全話感想

 

 

 


 

こっちも欲しい……

【本読んだ】007 ドラえもん(藤子・F・不二雄)0巻

★読んだ本の感想シリーズの記事をこちらにまとめてあります。

ドラえもん0巻

1~45巻まで。100年ドラえもんで1~45巻まで。藤子・F・不二雄大全集で全巻。カラーコミックス、ぴっかぴかコミックス、各種特集本、文庫版。

いろんな形で「ドラえもん」原作を手元に持っている。

大全集を持っているのはなかなか心の支えになっていて、0巻についても「大全集には載っているんだから」と買わずに過ごしていた。買ってからも長らく積読になっていた。でも実は、大全集をまだ全然読めていないので、すべてのドラえもんを網羅できているわけではないことがずっと心の片隅に「クリアしなくてはいけない問題」として残っている……

ドラえもん 0巻 (0巻) (てんとう虫コミックス) 

去年の年末から、積読を崩すモチベーションが上がっている。私は自分の知らないものに触れるのが本当は苦手で、いや好きなんだけど、結構体力と気力を使うんだよね。それで積読が増えていた。

0巻読んだ。

もっと早く読んでおけばよかった……買ってからずいぶん経つのに。

やっぱ、大全集は大全集でいいものだけど、こうやってテーマに合わせて再編集してくれるのってすごく重要だなと感じた。

0巻に掲載されているまんがは、大体どこかで一度読んでるような気がするんだけど、読んだことがないらしい「愛妻ジャイ子」がすごくよかった。

読んだことないのかなあ? ちょっと他の掲載誌リストを見てみるか。

全集の1巻にしか掲載されてないのか……じゃあ見てなかったんだ。全集頭から読まずに、途中を拾い読みしているからな。

ジャイ子と将来結婚したくなさすぎて、ジャイ子に嫌われようと努力するのび太だけど、バカにされながら不運に振り回されたりする現状にあきあきし、立ち向かうことに決めた……ところをジャイ子が見ていて、「そんけいしちゃう」と見直してくれるという展開。これいいなあ。

ジャイ子 結構好きなんですよね。子どものころから、漫画を描いてるところなんかもわたしと共通点があるし。巻が進むにつれ、魅力的になっていくキャラですよ。

1巻の前にこれ(0巻)を読むという順番、ありかもしれない。

もしくは、1巻のあとに戻ってくるとか。うーん、子どもには1巻とか関係なく、初期の素直に笑えるギャグから読んでもらえたらいいなあとファン的には思う。

先日webに掲載されていた新聞のコラムか何かで、「ドラえもんは子どもの頃の思い出からいいものだと思っていて、自分のこどもにもぜひ読んでほしいと思って久しぶりに1巻から読んでみたら、しょっぱなから「かわいいしずちゃんをおよめにもらいたい、ジャイ子なんていやだ」という展開で、子どもに見せたくないと思ってしまった……」という話を読んで。確かにそういう風に言われるとそう思っちゃうんだよなあ。もしドラえもんの1巻の第1話しか読まない、1巻~数冊ぐらいしか読まないで終わっちゃったら、ジャイ子の魅力ものび太としずちゃんの関係性もよくわからない・発展しないままになってしまう。

私としては、ドラえもんはどこからでも読めるようになっているし、「1巻でどういう理由でのび太のところに来たのか」なんてのは気になってから知ればいい話で、途中の巻でも面白いと思ったところを読んでいけばいいと思うんですよね。

とくに20巻以降なんかは、絵もアニメの絵と似た感じに安定してきていると思うし、30巻以降とかでもいいだろう。とにかく初期ドラから順番にふれさせようなんて考える必要はないと思う。 アニメだって最初は「勉強べやのつりぼり」から始まってるんですよ。ドラえもんは最初っからいる感じですよ。

ドラえもん 勉強べやのつりぼり – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%81%88%E3%82%82%E3%82%93_%E5%8B%89%E5%BC%B7%E3%81%B9%E3%82%84%E3%81%AE%E3%81%A4%E3%82%8A%E3%81%BC%E3%82%8A

「勉強べやのつりぼり」はパイロットフィルムということで、本編はじゃあどうだったんだというと……

ドラえもんのアニメエピソード一覧 (帯番組) – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%81%88%E3%82%82%E3%82%93%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E3%82%A8%E3%83%94%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%89%E4%B8%80%E8%A6%A7_(%E5%B8%AF%E7%95%AA%E7%B5%84)

「ゆめの町 ノビタランド」から。


とにかく、世の中「ドラえもん」を知った気になった人が多いなあと思う昨今。

わたしも全部読めてないし全部記憶してるわけじゃないから、たいして偉そうなことは言えないけど……でも「ドラえもんってこうでしょ」と断言するならば、もう少し読んでおいてほしいと思うのであるよ。アニメでみたような記憶と、ネットで前後がわからないけど切り抜かれたシーンの話を聞いて「そういう話かあ」って思ってるだけなことも多いだろうに、なぜかきっぱり「ドラえもんってこういう漫画」と断じる人に出くわすことが多くて、遠い目になってしまう。

せめて私はもう少し、みんなの代わりにドラえもんを読んでおいて、辞書のように「あ、それはこういうエピソードで”それは違う”とはっきり言えますね。単行本〇巻・サブタイトルは〇〇です」みたいな返しができたらなあ……出来るのもあるけどやっぱ網羅性と速攻性がよくない。

何をめざしてるんだわたしは?

★読んだ本の感想シリーズの記事をこちらにまとめてあります。

【本読んだ】006 うる星やつら(高橋留美子)

★読んだ本の感想シリーズの記事をこちらにまとめてあります。

うる星やつら

アニメリメイクで話題になったのをきっかけに読み返しています。

なんとなく手に取った文庫版の3巻、コミックスで言うと5巻~6巻あたりなんですよ。

新装版の表紙はチェリーか……

サンデーコミックスの6巻はたぶんうる星やつらで初めて買った巻で、その分たくさん読み返してるんですよね。

私は「らんま1/2」からオタクになったとはっきり自覚しているのですが、らんまから入ってうる星やつらを読んで、うる星やつらの方が好きになってしまったという思い出があるのです。あーでも好きになったと言っても、うる星やつらはもう連載も終わってたしアニメも終わってたし、オタク的なハマり方は出来なかったな。昔はアニメの再放送ってたくさんあったので、夕方にうる星やつらが再放送しているのを見た記憶はあります。

うちは親から「らんま1/2は見てもいいんじゃない?うる星やつらは本当にうるさいから見ちゃダメ」と言われており(友人は逆だった)、まあそれでもうる星やつらを見てはいたのですがどちらかというと漫画でよく読んでいたのです。

あとゲームをたくさんやった思い出がある。「ラムのウエディングベル」ですね。


キャラクターと毎回読み切りで描かれるSFのすごさ

うる星やつらはドタバタコメディで、ゲストキャラクターが毎回変わってドタバタするというどこからでも読める系のコメディ漫画なわけですが、SFとしてもかなりがっつりしていますよね。

ラムちゃんが持ち込む宇宙の便利グッズも毎回欲しいものがいっぱいだった。ぜんぜん役に立たないものばっかりなのに、なんか欲しいかんじ。

つるつるソープとかほしかったなあ。ラムちゃんが適当に作ったせいでおかしなことになっちゃったけど、それがまた魅力的で。

キャラクターはたぶん、毎回出てきたキャラクターがどれだけ読者に受けるかでその後のレギュラー化とかが決まってたと思うのですが、やっぱりターニングポイントは竜之介じゃないかなあと。

竜之介ももしたいして人気が出なかったら、海にいるキャラで終わってたかもしれない。学校に父親もろともやってきちゃうことを考えると、相当読者に受けたのかな。(勝手な想像です……)

竜之介のキャラクターを生かして出来上がったのが「らんま1/2」なんじゃないかとひそかに思っているので(あんまりインタビューとか読んでなくてこの辺裏をとっているわけではなく、推測です)、それほどの人気だったんだと思うんですよね……


リメイクアニメは時代に受け入れられるのか?

70年代から始まって、80年代後半まで10年近くにわたって描かれた漫画なので時代も大きく変わっています。そして30年以上がたって、さらに時代は変わったわけですよ。

今見ると「おお、いまならこの描写は避けたいかもな」という点があるのも「それはそうでしょう」という感じです。

私は個人的にはジェンダー問題の扱い方は丁寧に考えていきたいと思っていて、雑に大きく「これはだめ、これはいい、こっちがいいのにこれがだめなのはよくない」とか判断していくもんじゃないと思うんですよね。
女性としては、同じ表現だったとしても「ウッ」となる表現と嫌な気持ちにならない表現と大きく違いがあるような気がしているんだけど……

時代を考えても、うる星やつらはかなり女性目線で見てもいいなって感じがするんですよね……この辺うまく言語化出来てなくて申し訳ないのですが……もっとちゃんと文章にして伝えたいな。

ビキニで肌を出しているからだめ、パンツが見えてるからダメとかそういう単純な規制を求めているわけじゃないんですよ。うーん。

なんか明確に「ここがいい!」みたいなの思いついたらメモしよう。どうももやもやして姿が見えてきそうになったらイメージが霧散する、みたいなのを繰り返してしまう。

 

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