【本読んだ】002 ジーンブライド(高野ひと深)1巻

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ジーンブライド 1巻

Twitterで流れてきた抜粋部分が心に残ったので、欲しいものリストに入れていた電子書籍を購入。


主人公はきっとフツーに「やりたい仕事を頑張って認められたい」と思って働いているだろうに、女性で見た目がきれいだったせいで「それ」に引っ張られて不愉快な思いにさらされながら日々の仕事をこなしている。

周りの同僚は理解してくれているし、本人もいろいろ対策はしているけど理不尽なぐらい滑りこんでくる色眼鏡の数々。つらいし切ない!わかる!自分が別に美人じゃなくても、なんかこういう体験すごくいっぱいある! 評価になぜか「性別」「年齢」「見た目」がついて回るやつ。仕事がうまくいくのもそれらなら、仕事の足を引っ張るのもそれら!

もうほんと、アバター&匿名で仕事ができれば一番いいのかもしれないね……たぶん男性にもいいことあると思うよ。と読みながら思っちゃうぐらい、主人公のいっちゃんが置かれた状況はしんどそう。

そこに現れたぶっきらぼうで察しが悪くてなんも気づいてなさそうなのに自分のこだわりは強い気質の「幼馴染」を名乗る男。

いまのところ、いっちゃんにたいしては「幼馴染で、世話になった人間だ」という以上の感情はないようだ。そして察しが悪くてこだわりが強い気質のおかげか偏見もない。

いっちゃんの置かれた状況や、女性たちの悩みをひとつずつ知って行くことで初めて認知し、共感できるところは共感し、できないところはできないまま、でもたまにはぶっきらぼうさに思わず笑いが出るような解決策を提案してくる。

都合のいい話かもしれないけど、「王子様の新しい形」のような気がした。守って救って支えてくれる王子じゃなくて、一緒に周りを見回して、ひとつひとつ確認して、イチから関係性を育てていけるひと……女性は女性で、自分で自分を救うことは出来るから男性に助けて・救ってほしいのではなく、希望を見せてほしいと願うのかもしれない……少なくとも私にはそう感じた。

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投稿者: AchiFujimura

Blackstrawberry.net管理人藤村阿智の日記と言うか雑記的なページ