ストリートビュー散歩102 ブルガリアの街じゅうにある死亡広告

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動画でもストリートビュー散歩しながら解説しています。そちらもよければどうぞ。雑談もいろいろ混じっています。

ブルガリアのストリートビュー

ここのところ、ブルガリアのストリートビューをよく見ていた。

戦争の関係もあって、どこがどんな位置関係で、どういう場所があるかが気になったから。ブルガリアは黒海沿岸国でもあるんだよね。

特に考えず、内陸の大きすぎない都市で人々の暮らしを見てみよう……とてくてく歩いているうちに、あるものに気が付いた。

入口に、黒いリボンと紙。

「黒いリボン」という段階で、ちょっと「喪中をあらわすサインなのかも?」と予想した。ただ、この時点ではよくわかっていない。あと、結局今もまだリボンのことは調べていない……興味が紙のほうに移っちゃって。

黒いリボンはあちこちに見られた

Google ストリートビューより
Google ストリートビューより

そして、そこには必ず白い紙に何か写真と文章が印刷して貼られていて、むしろ「黒いリボンはないが、紙は貼ってある」ところをよく見かけることに気づいた。

お知らせの紙
Googleストリートビューより

複数枚貼ってあるときもあるし、家の前じゃなくて木に貼られていることもある。

写真付きだから、人探しかな?求人?などいろいろ考えたけどとりあえず保留していた。

テレビ番組でも見かけて、とうとう気になった

BS朝日の番組でお気に入りの、「迷宮グルメ異郷の駅前食堂」というヒロシさんが海外の駅前食堂を探して散歩する番組を見ていたら、ちょうどブルガリアの回の再放送で「もう前に見たことがある回だな……」と思ったのに、見直して初めて「ヒロシさんが立ち寄ったカフェのドアにも、あの紙が貼ってある!」ことに気が付いた。

結局、この紙はなんなんだ!やっぱり本当に貼ってあるんだ!!

と、ネットで検索を始めた。

まずブルガリア語で「ポスター」「Постер」と検索してみる。まあ、出ない。じゃあポスターじゃないんだなということで、いくつか考えてみるけど……

実際のところ、自分たちの文化って自分たちでは気づいていないことが多く、ブルガリア語では言及されてないかもしれない、海外からの視点で解説されてるほうがチャンスがあるかもな?と、「Bulgaria poster」で検索。探してるものの姿がわかっている場合、画像検索で探せば「それがどういう名前で呼ばれているか」を手っ取り早く知ることができる。

そしたら、Redditでドンピシャの話題をしている人がいた!

 In Bulgaria we have this Christian custom to put up posters of recently passed people, or for commemorating them, on their house/apartment doors, or sometimes even around the whole block : europe
https://www.reddit.com/r/europe/comments/qdegz2/in_bulgaria_we_have_this_christian_custom_to_put/

こういうのは「Death notice」であり、亡くなった人のことを知らせるための貼り紙だと。

ブルガリアだけでなく、ほかにもこういう風習のある国はある……と書き込んでいる人もいたので、名前を挙げられていた国のストリートビューをちらっと見返してみたけど、すぐには見つからなかった。ブルガリアだとすぐに見つけられるから、やはりブルガリアに多いものの様子。

Death Notice を調べてみる

.ukドメインで「作ります」という広告をよく見かけるような気がする。ということは、この紙自体はブルガリア特有のものではないようだ。ただ、外に貼ってないということなのかもしれない。

また、Death notice 一覧のwebサイトもたくさんあることを知った。「何年何月何日、どこどこに住むA氏が何歳で亡くなった。」という、いわゆる……新聞の「お悔み欄」みたいなののweb版だ。お悔み欄と考えたらちょっと納得がいった。その「死亡広告を作成しますよ」というのがUKドメインで紹介されてるサービスなのかもしれない。

ブルガリアではとにかく、屋外のあちこちに掲示されているところがほかにあまりない特徴のようだ。

こうやって、掲示板にいっぱい貼っているところもあるようだ。

亡くなったという告知だけではないそう

さらに、「Memorial notice」というものも存在するそう。(ブルガリアにもあるかはわからない) Google画像検索→Memorial notice

こちらは、亡くなってから数か月、1年、数年など節目に改めて作られるものだそうで、そう考えるとたくさん貼られているのもわかる。これが全員最近亡くなった人だと考えるとちょっと怖くなってくるが、中には亡くなってから数年たった人を思い出すためのものも混ざってると思うとなんとなく安心する。本当のところはわからないが……

「これはブルガリアの慣習」なのは間違いないみたい

英語版wikipediaで「死亡広告」(Obituary)のページを見ると「ブルガリアの伝統的な Street Obituary notes」と、街角にたくさん貼られている様子が紹介されている。

ObituariesontheWall
ObituariesontheWall 英語版Wikipediaより

Obituary – Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Obituary

写真付きで言及するぐらいだから本当にそうなんだろう。

ブルガリアに旅行した人のブログでも言及されていた。

Srebarna Nature Reserve – I am a traveler … a smiley one
https://smileytraveler.com/srebarna-nature-reserve/


ついでに、日本語版wikipediaの「死亡広告」のページも見てみた。

死亡広告 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%BB%E4%BA%A1%E5%BA%83%E5%91%8A

著名人の死亡を知らせる記事ではなく、一般人(もしくは何かの役職のある人物など)の死去を知らせる広告がそれにあたると。

wikipediaの記事によれば、沖縄は日本の中では少し特別で、一般人が活用していて、それをチェックすることも習慣になっていて、それで知ってお葬式に参列すると。

そういえば沖縄は結婚式も、やっているのを見かけたら参列していいような話も聞くし、お葬式もそういうことなのかもしれない。

私の育ちの地・長野の町でも、オフトーク・有線放送と呼ばれた町内放送でお悔みは必ず告知されていた。誰が亡くなって、喪主はだれで、葬式はいつどこで行われて、お焼香が何時からか、方式はどうなのか。

日本でもブルガリア方式だったらどんな風景だろうか?

……などと想像してみる。私に読める、理解できる文字で書かれた亡くなった人の歴史、遺族の思いなどを街じゅうで日常的に見かけることになるのか。なんか死生観がすごく変わりそうだ。

動画でも解説しています。

実際に、行き当たりばったりにブルガリアの町をストリートビュー散歩しながら解説する動画を作りました。だいたいこの記事と同じようなことをしゃべってますけど。実際にどういう感じで街に溶け込んでいるのかを見たい方はぜひ参考にしてみてください。

 

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2022/06/07 英語の勉強進捗【74】

英語学習進捗報告 兼 メモ

英語を楽しく勉強しているので、やったことを報告したりメモしたりする。
これまでの報告・メモはこちらから。


2022年5月30日~6月5日の学習時間
【588.5分】

結構映像を見たぞ~と思ったけど、終わってみたら大して時間かけてなかった。あれー。

5月の総学習時間は2094分。そこそこやれたかんじ。

今週やったこと

Duolingoは550日連続を達成したけど、特にボーナスなかった。50日ごとじゃなくて100日ごとになったのかも、、まあいいけど。

英語モードのゲームとして、「無限カルタ」っていうのが最近出てきた。いっぱい単語が英語と日本語で出てくるので、同じ意味のものを組み合わせるという遊び。制限時間もあって、それ以内にできないと点数もらえないけどもらえると大きい。

ただミスするとすごく時間をロスしてしまうので、結構神経使うのであんまり何度もやるとおかしくなりそう。たいして勉強にもなってない気がする。

今週こそ、黒曜石リーグを抜けてダイヤモンドリーグに上がれるようにがんばろうかな?

映画「ホテル・ムンバイ」観た

映画「ホテル・ムンバイ」観た。

見る予定も前情報も何もなかった。なんか見よう、ウォッチリストから……とアマプラにアクセスしたら、「今日までで終了」と書かれていたので「あ!あのホテルムンバイが。急いで見よう」と見始めたけど、クリックして最初の1分以内に「私が見たいなって思ってたの”ホテルルワンダ”だわ……ムンバイ、インドじゃん」って気づいた。でもまーいいかと思ってそのまま見た。

たくさんひとがしぬ映画だった……実際にあった事件(ムンバイ同時多発テロ)をもとにして、結構忠実に出来事を再現しながら作られているらしい。それだけにつらい。メインの人たちに起こるドラマは本当にあったことなのかわからないけど、実際にたくさんの人がこのホテルで亡くなったり、従業員の気転や努力で抜け出せたりということがあったようだ。

何気に主演のデヴ・パテルの映画はこれで3本目、そんなに主演男優が同じだったことほかにないかも。私が見た映画に最多出演の俳優かも。シャールト・コプリーも同じく3本かな(主演じゃないのと顔が出てこないのが入ってるが……)。日本だとリリーフランキー氏がほんとあちこちに出てて、アレーここにもでてきた……という感じで(でもだいたいスタッフロールで名前を見つけて「誰役だった!?」ってびっくりする)、一番映画で見てるかもな。いや市川雷蔵かな。まあ日本の映画のことはとりあえず置いておこう。

「ホテル・ムンバイ」は本当に、ひとをころそうとおもって強い意志をもってやってきて、それが正義だと思っている犯人が悪を打つつもりでさつりくしていくので、容赦なく「見つかったら・用が済んだら」ころされていく。だから誰がどこでしんでしまうかわからなくてかなり神経すり減った。ひとの生き死にを考えるのは好き(?)なんだけど、そういうドキっとするものはけっこう苦手なの。直接的になにかがふっとんだりってことはなくて、物陰になったり、カメラから外れたりしてうつされないところは良かったかも……別にそれが見たいわけではないので……

英語の勉強になったかというと、結構なるかも。アフリカの映画と同じで、英語圏が舞台じゃない映画ってはっきり聞き取れる英語をしゃべってくれる感じがあって、リスニング初心者にはうれしい。正しさという点では、英米で伝わる英語を知りたい場合にはちょっと点数が下がるのかも?でも「ああ、何を言ってるか結構聞けるぞ」っていうのは学習者にとっては喜びであるよ。

あと、アラビア語かウルドゥー語か……現地の言葉とか……英語じゃない言葉もいっぱい飛び交うので、時間の中で英語を聞けるシーンは少なめという感じもある。

最初のほうで、VIPの宿泊客へのおもてなしを準備するホテルスタッフの偉い人が

「おい!なんだそのベビー服は!ピンクじゃないか、お子さんは男の子だぞ、男の子はブルーだろ!ブルーをよういするんだ!」的なことをいうシーンがあって、

えー、インドでも男の子はブルー、ピンクはおかしい!っていうのあるんだなあ?と思ったりしました。

ほかに聞き取った英語メモから。

You need to leave. (帰れ)

Guest is GOD. (お客様は神様)

Will try. (頑張ってみるよ)

 


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