ストリートビュー散歩108 ケニアの大きな鳥を調べてみる

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ケニアのストリートビューを見る

これ自体はいつものこと。ケニアはストリートビューで見られる範囲もどんどん広がっていて、さらにナイロビあたりは2周目も来ていて、前回のストリートビューから変化がみられる個所もあって見どころ満載なのです。みてもみても飽きない……

今回はナイロビからちょっと東に行ったところにある集落のストリートビューについて。

ナイロビを見たことによって結構ケニアのことを知れたような気になっていたけど、新しくみられる地域が増えるとまた全然違う景色が広がっていてびっくりします。

ヤドリギか?鳥の巣か?

大きな樹に、ぐしゃっとした枝の塊。鳥の巣だったり、ヤドリギだったりするけれど、これはたぶん鳥の巣だなと思った。ヤドリギとなんとなく雰囲気が違うんですよねえ。で、鳥の巣ならぜひその鳥も見たいぞ。前にハンガリーやポーランドで見たコウノトリの巣のように……→ストリートビュー散歩55-1 それはハンガリーの電柱から始まった  巣の大きさからみてもなかなか大きな鳥が使う巣のような気もする。

鳥だ!大きいぞ!

やっぱり大きな鳥だった!これはなかなかの迫力。ケニアの幹線道路沿いの、川の近くの樹にたくさんいた。

ここは検問所らしくて車をストップさせてなかなか物々しい雰囲気……そして大きな鳥もいるとなったらなんか物語が始まりそうですね……この先へ行っていいのだろうか。

川沿いにもいっぱいいる。群れの営巣地になってるっぽい。

日本でも、上野動物園の不忍池に鵜の群れが営巣しててなかなかの迫力なんですよ。

不忍池の鵜
不忍池の鵜のヒナ

これは2022年の6月に撮影した写真。鵜も大きな鳥なのでなかなか迫力あるんですよねえ~。

この鳥は何かな?

かなりはっきり見える。

街灯に乗っかってくれてるおかげで全身が見られる! 最高!(さらに鳥の部分を拡大してみることもできますよ!)

パッと見た感じはコウノトリにも似ているけど、ハゲタカやハゲワシみたいな頭をしている。のどのところから袋のようにぶら下がっているものも気になる。

ここまで人の近くに普通にいる鳥なら、たぶん苦労しなくてもすぐ見つかりそう。「kenya bird」で検索したら……

こちらですね。

アフリカハゲコウ

アフリカ全域(主にサブサハラ)、何処にでも見られて人が住んでいるところにもよくいる鳥。とのこと。

「アフリカって動物がいると思ってるだろ? あれは自然公園の近くとかで、人間が住んでるところではあんまり見ないから……」っていうのはよく聞く話ですが、それでもいるところにはいる。日本だって海外から見たら「そんなのが身近にいるの!?」っていう動物が人の近くに住んでいるわけですが、アフリカハゲコウが身近だっていうのも「すごいなあ」って感じますね。

こういう、屍肉を食べる系の大きな鳥はサバンナにいる風景しか頭に浮かんでこない。まさか人が住んでいる街のそばにもいて、普通に群れが子育てしている近くを車が走っていくなんて思ってもいなかった。

サハラ砂漠以南のアフリカ全域に生息。水辺でも内陸でも活動し、人間の居住地域近辺(とくにゴミ捨て場)でもふつうに見られる。(wikipediaより)

ゴミ捨て場でゴミを食べてることが多いみたいだ。日本の都会で言うカラスみたいな存在になるのかな。なんだかすごいな。

人のそばにいる野生動物がむちゃくちゃ好き

 

わたしのストリートビューで見たいもののテーマは「その人たちがそこに住んでいるとき、当たり前にそこにあるもの」です。気候や条件、文化の違いで少しずつほかの土地とは違う「その土地ならではのもの」があるはず。住んでたらもう当たり前になりすぎて住人たちは気づかないような些細な違いを見つけるのが面白い。

たぶん、アフリカハゲコウを見慣れてる地域の人たちは「え?日本にはいないの?」って感じだろうし、日本人から見たら「スズメバチの巣とかあちこちにあるよね?ないの?」とか、「リスが公園にそんなにいるの?」「ハリネズミに困ってるの!?」とか……それぞれの地域でよく見かける動物や自然現象って違って、でもそれに気づかないんだろうなと想像できるのですよ。

ストリートビューで見られるもの=いちばん身近なもの!

ストリートビューで見られるぐらい、車の通れる道沿い・人が行ける場所にあるものはその土地で当たり前にあるものなんだろうな。「わざわざ探しに行かなくてもごろごろしている」ようなものがうつりこんでいる。それを自分で見つけるのが何よりも楽しい。

 

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ストリートビュー散歩107 パリの電動キックボード(trottinette)

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フランス・パリでは電動キックボードを置いているのを見かける。

もちろんストリートビューで。

地面にキックボードのアイコンが書かれていることから、専用の駐車場なんだなとわかる。これがあちこちに設置されているから、パリでは普通に利用されている乗り物なんだなあ。

 

近くにはレンタル自転車も。これはすごい。力が入ってる。

利用している人の姿もよく見かける。

パリとかローマとか、古くからある建物をそのまま残している街は道を広げるのも大変そう。でも自転車レーンを整備したり、そこをキックボードが走れるようにしているみたいだ。

路上駐車場も整然としてるので、日本みたいに路駐の車をよけたりまた戻ったり……としなくて済みそう。

パリのキックボード事情について知りたい。と思って検索して出てきた下記の記事が、とても分かりやすかったのでリンクしておきます。興味のある方はどうぞ!

賛否ある「電動キックボード」見習うはパリ? | 交通 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
https://toyokeizai.net/articles/-/640285

カフェなどのテラス席も道路に陣取ってる(多分ちゃんと許可を取れるんだと思う……)のでビビる。この横を車が通ると思うと、落ち着いて食事できなそうな気もするが……前後の車が発車しても排気ガスとか浴びそう。EV車ならそんなことないかな。

 

パリの地図を見ていると、和食レストランがむちゃくちゃ気になってしまう

そこかしこに和食レストランがある。

一回どこかクリックすると、Google Mapsが「和食レストランをお探しですね……こっちにもありますよ」とつぎつぎ表示してくれるので、気になってどんどん見てしまう。パリは日本食激戦地だな。どれもなかなかおいしそうに見える。

最近はGoogle Mapsの口コミにも、たくさん写真やメニュー、感想が投稿されているのでそれらを見るのも楽しい。一般の人がメモのように撮影した写真は臨場感があるというか、メニューのためにプロがおいしそうにとった写真はもちろんいいんだけど、「ほんとか?ほんとにこんなのがでてくるのか?」というところがわからない。でもお客さんが撮影した写真は、まさに自分が注文して提供されて食べる直前のものなのである。多分自分が行ったときもこれが出てくるんだろうと想像できる(事情が変わって別もんになってる可能性はあるけど)。

ところで、パリの航空写真は……

モザイクかかるところが増えてきた。増えてると思う。前は気づかなかったけど、あったら気づいてるよなっていう場所にモザイクがかかってる。

まあ、国の事情で「気軽に覗くなよ」って思う施設があるのもわかる。でも、航空写真にモザイクがかかっているのはちょっとぶきみさがある。そこに何があったのかもわからないことがある。基本は軍事施設にかかるものらしく、以前ギリシャの航空写真見てるときも「ギリシャはモザイクが多いなあ」って思っていた。

意図はわかるんだけど、病院にモザイクかかってるのもちょっと怖いな。うーん……

ほかの国はどうなってたかな

日本はほとんどモザイクないと思う。自衛隊の演習場とか、米軍基地にもモザイクかかってないなあ。首相官邸も皇居も見られるし。

テロ防止のためということもあるみたいだから、まあ隠したほうが安全と言えば安全なのかもしれないね。

ワルシャワにもいくつかぼかしを発見したけど、モザイクじゃなくてぼかされていた。

解像度どんどん上がってるもんね

ロンドンとかニューヨークとか、日本も、改めて航空写真を拡大して眺めていたら(いつもある程度広めの縮尺で眺めていたからぐっと近づくことが少ない)本当に解像度が高くなっているというか、こんなに見せちゃっていいのかいという気持ちになってきた。

むかし、うちのおばあちゃんが悪徳な業者の訪問販売に「おたくの航空写真を撮影してパネルにした。記念になるから買いなさい」と言われて、断り切れずに買っちゃったことがあるんですけど、そういうのも今は「Google Mapsなどですぐみられるからそんなのいらないですよ」って断ったらいいと思う。ほんと。少なくとも頼んでもいないのに売りつけに来る業者はアカン!

今度、Google Mapsの航空写真で見ると楽しい場所(個人的な好み)で動画撮ってみましょうかね。

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ストリートビュー散歩106 ナイジェリアの路上で売ってるものについて調べる

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ナイジェリアのストリートビューが増えてた!

ナイジェリアは以前からストリートビューで見ることができていましたが、さらに見られる場所が増えていることに気づきました。「あれ?こんなところに青線(ストリートビューのある場所を示す線)あったかな?」とクリックしたら、2021年に追加されていた様子。

今回見たのは「オショグボ」(Osogbo Wikipedia – enという町。まだ少ししか見れていないのですが、いいですね。人が多くて、生活感と活気がある!

スマートフォンのような新しいものの気配と、使い込まれた街並みや設備の対比が面白いなあと感じます。

気になったもの

ストリートビューで見かけたもので、「これは何だろう?」とすぐに正体がわからないものがありますね。今回はそれを調べてみようっていうお話です。

売り物かわからないのですが、この量……売り物でしょう!この真ん中のもの。

ナイジェリアの路上で売っていた串
Googleストリートビューより

串にささって……

たぶん食べ物……? 調べてみましょう。

まず「Nigeria food」で検索。なんでいきなり英語かというと、……もしかすると日本の人でこれを紹介している人もいるかもしれないけど、たぶん圧倒的に英語の情報のほうが多いと思われるからです。

Nigeria foodの検索結果

そして画像検索モードに。名前のわからないものを検索するときはもっぱら画像検索を活用しています。今どきは必ず写真をつけてくれるのです。ずらっと並んだ写真の中から、探している串に刺さったものに似た食品がないか探してみましょう。

すると、ウィキメディアの画像へのリンクにそれっぽいものを発見。

Nigeria foodで検索した結果2

https://meta.wikimedia.org/wiki/With_Love_From_Nigeria:_Foods,_Foodstuff_and_Food_condiments#/media/File:Az%E1%BB%A5.jpg

するとそのページに「Dried fish called “Azụ amiriami” in Igbo language carefully stacked for sale.」とキャプションがついており、魚の干物、イボ語で「Azu amiriami」と呼ばれるものだと書かれています。早速「Azụ amiriami」で検索。

出てきたYouTube動画によればサバをくるっと丸めてスモークしてつくるらしい。

さらに検索すると、Dried fish はサバ以外にもcatfish(ナマズ)でも作るみたい。このストリートビューのある「オショグボ」は海から200kmぐらい離れた内陸だし、海のほうで作った干物を持ってきているのでなければナマズのほうが可能性が高そう。

見た感じ形もナマズに似ている。

串にさして売ってるのかな?

次は、串にさして売ってるのかどうか。

「Dried fish sale nigeria」

ストレートに売ってる様子を探してみると……

干物をうっている様子を検索

 

完璧な解説ページを見つけた!

Nigerian Smoked Fish Market Potential-Fish Smoking
https://www.meat-machinery.com/meat-processing-insight/nigerian-smoked-fish-market-potential.html

ナイジェリアでも魚の保存は冷凍が一般的だけど、電力の安定的な供給がまだまだなため燻製することで賞味期限を延ばし、ついでに調理もできる保存方法として活用されているということですね。

魚はナマズ、ティラピア、その他の魚が使われている様子。

くるっとした魚を串に刺したり、燻製にする様子も紹介されています。


今回は比較的簡単でした。Nigerian Foodで見つからなくても「たぶん魚の干物だろうな」というところまでは予想できていたのですが、早めに見つけることができてよかった。食文化について解説されているページも見つかったので勉強になったぞ。

 

こんな感じで日々「なんだろう?」を調べています。ばっちり解説ページへたどり着けると嬉しい!

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ストリートビュー散歩105 カンボジア・プノンペンの変わった屋台

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カンボジア・プノンペン、見てて楽しすぎる

カンボジアのストリートビューも見ててとても面白く、「これはなんだ!?」の連続なんですよ。

いくつかシリーズで紹介できそうな「これは何だろう!?」を見つけているのですが、まだちゃんと調べられていなくて、どういうところにどういう風にあるかというのを見て回っている最中ですのでもう少し楽しんでから記事に書きたいなあと思ってます。

ストリートビューのわたしの楽しみ方の一つに、「なんだかわからないけど自分で推理してみる」というものがあります。

「これはなんでこういう風に設置されてるんだろう? なんでこういう風にしたんだろう? これは何に使うものなのか?」

こういう謎に気づいたら、まず調べちゃう前に考えます。そのためにあちこちうろうろしてみます。一つしかないものについては検索したほうが早いかもしれないのですが、まずは「一つしかない・ここだけにある」という情報を確定するためにも見て回ります。「他にはないな。ここだけが特別こうなっているんだな!」ってのがもう楽しい。「他にもたくさんある。気づいてなかったけどこれはみんなの生活に大事で必要なものなんだな!だけど私にはなんだかわからない!」というものも最高に楽しい。

屋台が多いね!

プノンペンでは屋台をよく見かけます。ほかの都市も少し見て回りましたが、やっぱりプノンペンに多いかな。移動式で、移動しながらでも売れそうな屋台。セネガルのコーヒースタンドや、トルコのパン屋さんなど移動式の商店は世界中にあるけど、その土地ごとに扱ってる商品が偏ってたり、形に流行がありそうなのも見ててわかってくる。気候によって使える屋台も変わってきそうだなあ。

「屋台が多いけど、別にまあそういう場所もあるよね」って思ってた

でも、この屋台を見つけたら俄然プノンペンの屋台に興味が出ちゃったのよ。

これ!!!

さっきほかの国の屋台の話もしたけど、まあ基本的に食べ物の屋台が多いんですよね。サッと食べられる軽食や、飲み物、おやつとか。

これは子供向け雑貨の屋台に見えるのです。

ヘアゴム、ヘアターバン、ヘアクリップなどヘアアクセサリー系を中心に、おもちゃ、もしかしたら文房具も?あとキーホルダーっぽいものとか。

日本でもお祭りの時の屋台にこんな感じのものがある気がする。でもこれは通常の物販屋台(?)と何ら変わらないというか。ほかにもいろんな屋台があるんですよ。

↑こちらは一般的な(?)飲み物を売ってる屋台ですね。

屋台で買ってる人というのもストリートビューではちょくちょく見ることができて、 ちゃんと商売が行われてるんだな~と感じます。

あとこの屋台の後ろの施設の入り口に、水を吹いてる鯉(?)の噴水があるのもいい。一枚一枚情報量が多すぎるんですよプノンペン!

ファンシーな屋台の後ろにも

もともとはこちらが気になって足を止めてた(?)んですよね。最初に紹介した屋台の後ろの雑貨屋さんの屋根にかかった木の枝と、その実と、保護するためのカゴのようなもの。

この果物は……「○○でした!!」と調べた結果を発表したかったのですがちょっとはっきりわからない。

ナツメかな……って思ったけど違うっぽいし、「サポジラ」かな?と思うんだけどそれもちょっと「サポジラだ!!」と確信を持つまでに至らず。英語でも検索していろいろ調べてみましたが不明です。

(2023/3/21追記)リュウガンかも!?葉っぱや実のなり方も近い気がする。

屋台を作ってるところ?

うろうろしていたら見つけた、屋台を作ってる場所っぽいところ。

屋台以外にも、雑貨屋さんの店頭で商品を並べているラック(小さな車付きの台)と思われるものもたくさん並んでますね。


youtubeでもお散歩動画公開中!

屋台を探しながらカンボジアの町をお散歩。見たものの解説やストリートビューについてのあれこれをおしゃべりしています。


以前に紹介したカンボジアのストリートビュー

以前にも記事にしたことがありますのでそちらもあわせてどうぞ。こちらもなかなかごっつい移動販売ですね。

ストリートビュー散歩12 カンボジアの移動販売?

 

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ストリートビュー散歩104 南アフリカのいけず石と、抗議行動による石

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南アフリカの住宅街を見ていた

住宅街、昔はそんなに見ていなかったのだけど最近は住宅街で発見が多い。ほかの地域でも住宅街を見ることで、だんだん違いが見分けられるようになってきたのかもしれない。何と言っても、人が生活している場所だから、それぞれの工夫や生活の上で発生した「この地ならではのもの」が見つかるのは面白い。

南アフリカの住宅は、それぞれ番号が振られている。多分これで住所のような役割があるのだろうけど、番号の表記方法は特に指定がないのか、住民によって工夫されてカッコよく・豪華に番号が(木材などで)立体的に表示されていたり、あまり気にしない人はペンキで書いてあるだけだったり個性が出る部分のようだ。

石がごろごろしているのが気になった

ここはヨハネスブルグのソウェトの住宅街、ケープタウンなどの住宅街と比べて石がごろごろしてるのが気になった。いや、ほかの町でもそうだったのかもしれない。それにしても大きいな。

こんなに大きくなくても、けっこう大きめの石がごろごろ。上の場所では、街灯に貼られた「冷蔵庫売ります」的な貼り紙にも注目した。

石はどういうところに置いてあるかというと、家の前。塀の横。道路と家のさかいめ……ということで、たぶん車がはみ出てこれないようにしているんだろう。「いけず石」みたいなものかな?と考えてみた。いけず石は、京都にあるからそう呼ばれてるみたいだけど、実際は東京でも結構見るし、どこでも路地の角とかにはありがちだと思う。

おうちの敷地の角を、「塀などで直角にしたら見通しが悪くて危なかろう……」と厚意で丸くしてくれたりカドを取ったりしてくれているのに、さも「いい場所があいている」 といった感じでそこに立ち止まる人、ショートカットする人、地面を荒らす人などが出てきてしまうわけですよ。そしたら石などを置いて「見通しのために開けているけど、ここに滞在したり入ったりするのはだめ!」としたいのはわかる。なので私はなるべく人の敷地の角には入らないように歩くようにしている。

ソウェトの石はなんなのか?調べてみた

「……わかりませんでした!」ってなりそうだな~と思いながらもいくつか思い浮かぶキーワードで検索してみたら、そのものずばりの特集記事があった。ネット凄い。

Solid, like a rock
https://www.iol.co.za/the-star/soweto/solid-like-a-rock-1236513
(2012年の記事。2022年7月閲覧)

 “residents have adorned their front yards with at least two to five rocks.”

adorned は「飾られた」ですって。つまりこれは飾りの要素もあるのである。確かに、均等に、選ばれた大きさの石が並んでる様子はかわいい感じ。門へ続く道をわかりやすくしているときもある。そしてさらに、

“Car crashes,” Humphrey Dhlamini promptly answers. 

「車が衝突する」ということで、それを防ぐためにも役立つと。

以前は交通事故が頻発していて、自治体に訴えてそれは解消されたけど、安全のために岩を置くことはやめない。と記事に書いてあった。

ほかにも、色を塗ったり、花壇にしたりして 安全対策としての石を置くだけではなく装飾にも使われていると。

こんな感じで、サボテンや花々に囲まれた岩もありました。もうちょっとした庭づくりって感じですね。カーブはやっぱり事故も多いのかな。

腰かけて休んでる人も見ました。

先ほどの記事によると、「座る人や乗って遊ぶ人がいるのが嫌で、石に定期的に油を塗っている」っていう人もいるみたい。やはりここでも置いた石が予想外の使われ方をして困っている人が……

ソウェトの石について調べてた時に出てきた、比較的最近のニュース

‘People are tired of this current situation in Soweto’ – SABC News – Breaking news, special reports, world, business, sport coverage of all South African current events. Africa’s news leader.
https://www.sabcnews.com/sabcnews/people-are-tired-of-this-current-situation-in-soweto/

2022年6月21日の記事。
記事のトップに写真がありますが、家の前の石……なんてかわいいものではなく、そこそこの大きさの石が交差点にばらまかれています。どうしたことだ~と記事を読めば、ソウェトの人々が度重なる停電に悩まされたため、抗議活動として道路に石を並べたという話のようです。

アフリカでは、南アフリカに限らず各国で電気などインフラの安定供給がされない地域が多いようです。スマートフォンや電気製品などの普及はかなりあるようなので、あとは電気が安定すればとても便利だと思うのですが……

数か月前にチョコレートについての同人誌を作った時も考えたのですが、電気が常に供給されていて冷蔵庫が使えて、食材を管理できるというのはとても重要なことなんだなあと。頻繁に停電が起きるのでは、食材を安全に保管・長持ちさせることが難しくなりそうです。

日本だと(ひっ迫してて節電が呼びかけられているとはいえ)停電は災害時以外にはあまり起きないので、安定していることはありがたいなあと思います。それを維持してもらうためにも、エネルギー問題は注視していきたいですね……ヨーロッパでは輸入の天然ガスに依存した結果、供給が途絶えると大変なことになるとニュースもありました。日本もまったくひとごとではない……やっぱその辺も自給していかなくちゃなんだろうな。

ニュースの場所へ行ってみた(ストリートビューで)

先ほどの石がまかれた場所の普段の様子はこんな感じです。

それではまた次の記事でお会いしましょう。

それまでほかの記事を読んでお楽しみください。なんせ100本以上になったから。

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