2020/09/16 最近読んだ本

最近読んだ本をまとめてご紹介。少しずつ感想のようなものも書く。ネタバレになるほどではないと思うけど、それのつづきの展開気になってるんだよね~というものがあれば読まないでおいてね。

ラインナップは
ハトはなぜ首を振って歩くのか
世界歩いてるとドープな人にカラまれる 2巻
王妃マルゴ8巻
進撃の巨人32巻
です!

ハトはなぜ首を振って歩くのか(藤田 祐樹)

疑問でしたよね。

ハトの本は何冊か読みました。観察した時に気づいたこととして、歩きながら首を振っている……というのもありました。でもなぜかはわからないし、たまにハトの話してて首振りの話を振られても「よくわかんない」と言っていた私……この本のおかげでハトがなんで首を振ってるのかがよくわかりました。人にも説明できる。たぶん。すごい。

一冊まるごと、ハトの首振りについてですよ。最初の半分ぐらいはハトの首振りだけじゃなくて、そもそも「歩く」ってどういうことだろう……ほかの動物は、鳥は、どうやって歩いているのだろう? 必要な動きや筋肉は? など基本的なことを説明してくれるので理解しやすい。あと文体が結構柔らかめというか、「なにそれw」と突っ込みながら読み進められる箇所もあって楽しい。

ハトがなぜ首を振って歩いているのか……それを考えるヒントが欲しければ読むべし、私もこちらを読んだ知識を今後のハト観察に活かします。

 

世界歩いてるとドープな人にカラまれる 2巻(五箇野人)

世界を和服で旅してる(?)五箇さんの世界レポートまんが。

作者の趣味によって、観光地だけではないディープな町へ行き、積極的に人と絡んで見たり聞いたりしたことをまんがに描いている。

世界の普段着に近いレポートなので、毎回おもしろい。もちろん側面であるので、いろんな人がいるだろうなとは思う。しかしみんなこんなにかまってくれて、やさしいなあ。dopeとか言ったら申し訳ないかんじ。hiphopの「ヤベエ」的なニュアンスなんだろうけどなあ。

自分もストリートビューで、ちょっと外れた住宅街や路地、住民向け商店街の方を好んでいるのでこういうの好きだし話も合いそうというか私に語ることが何もないので話を聞きたい、だから漫画もいいなって思うんだけど、趣味としては悪いほうだともおもうんだよね……そのことは読者としても自覚していきたい……漫画はその辺かなり気を使って描いてるなって言う感じは受け取れる。

大判だし、写真も多めで旅行記として楽しめる! まだ1巻を買ってないんだよね(在庫無くて買えなかった)近々入手しようと思います。

 

王妃マルゴ8巻(萩尾望都)

長かった(期間が)連載も最終巻!

とはいえ全8巻ですからね。しかし内容は濃いよ……

美しい王妃マルゴの一生を8巻におさめたもの。いや~濃いね。
沢山の登場人物が出てきて、マルゴは振り回したり振り回されたり運命に翻弄されて、その生涯をとじたっていう流れだけど、もうほんとに、、宗教戦争はいやだなあ

1コマで数万人とか死んだ感じになるわけだし、マルゴは少し遠いところから眺めることができているけど、男で地位のある人間はどんどん命を狙われて殺されていく。普通に病気で死ぬなんて、人のおもわくが絡んだ命には許されない贅沢なんだね。病気で死んだ人はだいたい早く死んでしまっただけ。

萩尾望都先生のまんがらしく、マルゴの心はゆらいだりよわかったりうちひしがれたりもするけれど、基本的に自分のやりたいことをやり通せた人間だったんだろうなあ。そりゃもう時代が時代だからいろんな制約があるけど……キリっと立ってたね。たったひとりのひとにずっと恋している話でもあるけど、そばにいないその人だけを愛さないで近くにいる男をつぎつぎに愛して愛されちゃうところも魅力的。いちずだけど人間臭いところ。

詰め込まれててぎっしりの内容は密度が高いけど、余裕がなくて少しファンとしては寂しいかな。わんこそば的に「ハイ!ハイ!ハイハイハイ!」って次々くるソバを頑張って食べてなんとか追いついたぞ!!という読後感です!

進撃の巨人32巻(諌山創)

ラストバトルだと思うんだけどまだまだ続くね。だいぶ手のうちは見えてきて、あとはどういう選択がされるのか……というのが気になるところ。

「あの人はいまどうしているのか」というエピソードもあったり。熱い展開でしたね。悲しいけどでもまたひとついのちをかけてつなげたい何かがあったということ…… それは結局若いいのちで、いのちはまもりたい、未来につなげたいという気持ちが見えてくるエピソードがいろんなアプローチで出てきましたね。では選択もやはり……? いやいやどうなるかな。

サブキャラクターたちが何をしているかも描きつつ、同じ巻の中で主人公の動向や新事実も見せてくるところは本当に上手いなと……

あと1~2巻で終わるかな? わたし、毎回そんなことを言ってるような気がする?

 

2020/05/19 7日間ブックカバーチャレンジ で選んだ本

Twitterとかその他SNSで流行していたもの。そろそろ終わったかもな。最近新しく始める人を見かけないから、そういうのをやるタイプの人は一巡したかな。

私はあんまりバトンとかお題とかに乗らないタイプなのですが、Facebookで師匠(勝手に私が言ってるだけw)の納富さんから、私の作品をほめていただきつつ「やってもやらなくても自由」という体でご指名いただいて、

ちょうど、「バトンはやらないけどちょっとこの本を紹介するやつやりたいな」って思ってたんですよね。勝手に便乗してなんか紹介しようかな~とか。

で、あんまり気負わず、思いついたものを挙げていく感じで7冊選びました。Facebookには投稿したんだけど、せっかくだからここでも紹介するぞ。

今でも売ってるものについてはAmazonにもリンクを貼っておきます。


1冊目:こちら葛飾区亀有公園前派出所デジタル

7日間1日1冊本を紹介するあれ(ルールを逸脱している)
本の解説はなしで表紙だけで良いみたいだけど皆さん解説している。そりゃまあ紹介したら解説したくなるよね

7冊をどうやって選ぶか悩んじゃうけど、あんまり考えずにその辺の本棚に刺さってて思いついたのを紹介していこう。

これは「こちら葛飾区亀有公園前派出所デジタル」1997年当時の最新デジタル・ネット事情がこち亀の漫画で楽しくばっちり分かっちゃう★という特集です。
普通に連載の中で出てきたデジタルネタの回を一冊にまとめたもの。年代と表紙にちりばめられたワードですでに懐かしくて身もだえしちゃう。
今読むとすべてのコマの情報が味わい深い。もちろん漫画として面白い。特集カラーページは当時の最新インターネット情報が満載、もう歴史書の類かもしれない。

2冊目:MOTHER2 公式ガイドブック

スーファミのゲーム「MOTHER2」のガイドブック(攻略本)。
MOTHERシリーズの書籍では、1の「MOTHER百科」が伝説の攻略本で、そちらはゲームの攻略というより「旅のガイド」で、主人公たちが立ち寄る街がほんとうにあるように、人口や広さ、見どころ、住んでいる人やエピソードがつづられているもの。

こちらは「MOTHER百科」ではなくて、MOTHER2のガイドブック。内容は普通にゲームのマップや超能力リスト、アイテム紹介、敵のデータなど攻略本らしいもの。

ただ、敵キャラクターは立体模型でひとつひとつ作られているし、町のイベントのポスターや商業施設のチラシ、研究員によるまじめなレポート(の形のコラム)などが満載で「この世界が本当にありそう」な演出がさりげなくちりばめられており、細かいところまでじっくりみてしまう。

子どものころからずっとお気に入りで何度も繰り返し眺めている本。
巻末に掲載されている、26人のスタッフからのひとことコメント(写真付き!)にはそれぞれがプレイした時のキャラクター名も書かれている。

26人中たったひとり、岩田さんだけが、「作るのに夢中で「通し」ではプレイしていないのです。」とキャラクター名非掲載なのだ。

3冊目:HOW to ART Vol.2

Vol.1は持っていないけど、きっと本屋で2を見つけて買ったんだろう。
プロのイラストレーターさんたちの作画技法が垣間見れる本で、私はいろんな画材を知ったり描き方を見たいと思って読んだのだけど、最後のほうにコンピュータグラフィックについても解説がまとまっていた。コミックイラストだけじゃなく3DCGも。自作ツールでCG描いている人もいらっしゃったり。この記事を読んだことが、私がPCに興味をもったきっかけなのである。(そして進学は美術やコミック系の学科ではなく、コンピュータの専門学校を選んだ)

4冊目:「エンサイクロペディア ファンタジア 想像と幻想の不思議な世界」マイケル・ページ ロバート・イングペン 教育社

もう手に入らない古い本ばかりになっているけど。

「エンサイクロペディア ファンタジア 想像と幻想の不思議な世界」マイケル・ページ ロバート・イングペン 教育社

とにかく大きな本。B4サイズぐらいある? 中身はフルカラーで、イラストと文章がたくさん。
世界中の伝説のいきものや伝承、民話、風習など不思議なものを集めた本。日本語バージョンだけなのかわからないけど、巻末に「日本にまつわるもの」として妖怪や昔話の奇妙な話についても紹介されている。

多分立派な化粧箱に入ってたんだと思うけど、ケースは紛失してしまい、表紙を紹介するには向いていない姿に。

この本は私が子どもの頃、親が自分で読むために買ったんだと思うけど、もっぱら私が読み倒していた。ゲームで見るアイテムや魔法の名前の由来を見つけたり、漫画やイラストの題材をここから探したり。

そういえばアフリカにまつわるものも結構載っているな。

「エンサイクロペディア~」と名乗るだけあって索引がすごく引きやすくなっているのもいい。「あれってどこにあったっけ」みたいに思い出せないときも、キーワードで言及している箇所を調べることができる。

5冊目:THE NEW YORK PIGEON

先日買ったばかりの本。大きくてハードカバーで、美しいハトの写真がたくさん!
ただのハトの写真集ではなくて、これまた美麗な骨格レントゲン写真や、ヒナから成長する記録写真、ハトとかかわる人々のエピソードなど……

「ニューヨークの空からハトがいなくなることを想像してみてください……」的な始まり方をする本文もよさそう。まだちゃんと読めてない。
TwitterなどにNewyorkpigeonのアカウントがあったのでフォローしてしまった。

6冊目:ウミウシ学 (平野義明)

ウミウシ好きなので写真集なども持っていますが、こちらは生物としてのウミウシの解説が満載。形も不思議だけど生き方も不思議な後鰓類の謎は深いのです……

7冊目:トリフィド時代

最後の1冊は
トリフィド時代 ジョン・ウィンダム

世界中が注目した天文ショーの翌日、人々の大半が視力を失ってしまった……というところから始まるSF。

多くの人の生活が変わってしまったことで残った人たちも元の暮らしはできず、文明も維持できず、新しいルールの下で助け合いながら生活すべきかどうか悩む中、そこに未知の感染症も出現する……というなんだか「いま」っぽい内容なのですが。

好きな小説で、左の旧訳版などボロボロだし補修してあるしふせんが貼られてるしで変な読み方をしていますよ……
最近出た新訳も買ったのですがなかなか読めていない。
また読みたいと思ってたところだったから、新訳の方で読んでみようかな。

 


本の紹介って楽しいよね。不思議だけど、同じ体験をしたひとを増やしたい、同じ話を知ってる人が増えたらその人とその話をしたいなっていう気持ちもちょっとあるような気がしている。

ブックカバーチャレンジってなんでそんなタイトルかって言う疑問も見たけど、なんとなく思うのは

・装丁から興味を引く本を紹介&見つけてほしい
(ルールには本の解説無しって書いてあるんだよね、私はついついしゃべってしまったが……本来は表紙だけで勝負?するものなんだろう)

・一般的には7冊の本を挙げるのはけっこう大変なことなんだろう

ということでした。本いっぱい読んでる人には「7冊に絞るのか~……」って感じだけど、たぶん多くの人は「7冊も思いつかないな……」って感じなんだろう。

わたしだったら何を7つ挙げろって言われたら「思いつかないな……」ってなるかな?

・好きなファッションブランド
・好きなスポーツチーム
・かっこいいとおもう車種

いろいろありそうだけどやっぱジャンルすら思いついてなさそうだなって思う。
それぞれ数個ならあるけど「7つは多い、もしくは知っているもの全部」って感じになっちゃいそうだ。

【本の感想】バッタを倒しにアフリカへ(前野ウルド浩太郎)

バッタを倒しにアフリカへ」(前野ウルド浩太郎)を読みました!

今年は感染症も世界で猛威をふるってるけど、バッタも猛威をふるってるんですよ。アフリカ・中東の人たちはほんとに大変なときだとおもいます……

まだ感染症がアフリカまでは行ってない頃、私の関心はバッタにありました。サバクトビバッタが大発生して、植物という植物、作物までも食べつくしていると。

昔から物語では何度か目にしている「蝗害(こうがい)」ですが、よく「イナゴの大群に食べつくされ~」とか言われるので、イナゴの被害のように感じてしまっていますが、イナゴじゃなくてサバクトビバッタというよく飛ぶバッタ(雑な紹介)が変異して集団になって空を飛ぶようなのです。

「バッタを倒しにアフリカへ」、サバクトビバッタに興味が出て、アフリカにも興味があるわたしにはぴったりじゃないかと。今知りたいことが書いてあるんだろう、そう思って買って読みました。

知りたいことも書いてあって、バッタがどういうもんなのかもちょっとはわかったんですけど、まだ研究中であんまり生態がわかってないらしいんですね。
(生態や研究については、まだ読んでいない「孤独なバッタが群れるとき」のほうに書いてあるみたい。そちらも読みたい!)
この本は、バッタがどういういきものでどういう風な生活環で……みたいな話ではなく、とにかく「イチ研究員が、バッタの被害をなんとかしたい、研究したいとバッタを追ってアフリカで孤軍奮闘する」って内容なのです。その奮闘記なのです。
(語呂がよかったから「孤軍奮闘」って書いたけど、日本人研究者としてはひとりでも、モーリタニアのバッタ研究者たちの協力があって、ひとりじゃなくてみんなでやってるんだという内容なのもよいところ!)

まず、なかなかバッタに出会えない。バッタはいつでも大発生しているわけじゃない、ひとたび大発生したら大変なことになるけど、毎年決まった時期に起こるわけではなく、被害のない時もある。普段どこにいるのかもよくわかっていない。バッタの暮らしもわからない……というのが大変。

そして、たった一人モーリタニアのバッタの研究室に入って、モーリタニアの人々とジェスチャーも交えて交流し、仲良くなったり駆け引きしたり、知らなかった文化に驚いたりおいしいもの食べたりサソリやハリネズミに苦労したり……

とにかくこの著者の前野氏が面白いんですよ。

失敗したり、うまくやれたり、妙に人間らしいキャラも面白いし、バッタへの情熱も熱く、相棒と飛ぶバッタの群れを追いかけるところなんか「がんばれー!」って感じで興奮して読んでしまいます。結構そこまでが長いんですが、だからこそ「ここまで見てきた君たちが、とうとう活躍する時がきたんだね!!」っていう……


もともとははてなブログにモーリタニアでの生活や日々の出来事を綴っていらっしゃったようで、そちらも本を読んだ後で楽しめます。いまは更新していないのね。本が売れたのは良かったけど、それに伴って研究以外の依頼がよく来るようになってしまったので全てお断りして、研究に集中します……と最後に書かれている。なにか嫌なことがあったんじゃなければいいけど……

そしていまはどこにいらっしゃるのだろう。ネットの公に見えるところには近況を書き込まないようになってしまったのかな。

砂漠のリアルムシキング
https://otokomaeno.hatenablog.com/

その他、関連記事など。

バッタ博士、アフリカに行く 生態解明と新退治法の開発で | 株式会社共同通信社
https://www.kyodo.co.jp/intl-news/2019-05-29_2021012/

サバクトビバッタを追って | ドキュメンタリー | K.U.RESEARCH
http://research.kyoto-u.ac.jp/documentary/maeno/01/

第1回 バッタ博士とモーリタニアの砂漠でバッタにまみれる | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20140114/379961/

ナショジオの記事いいなあ、今回紹介した本以上にバッタの研究に触れられてる気がするぞ!?合わせて読もう!


次はこちらも読むぞ。

【漫画の感想】リウーを待ちながら 全3巻(朱戸アオ)

先日読んだばかりですが、「リウーを待ちながら」の紹介を。

ネタバレというほどでもないけど内容に触れるので、まったく知りたくない方はこの先読まないでね。というかネタバレ感想読みたくない人は作品名でググって出てきたブログなど読まずに即行で買いなさい。

全三巻だから全部一気に読むのがいいと思います。

“【漫画の感想】リウーを待ちながら 全3巻(朱戸アオ)” の続きを読む

【本の感想】漫画版 ハーモニー全四巻(原作・伊藤計劃、漫画・三巷文)

「<harmony/>ハーモニー」漫画版ようやく全巻読みました。

以下ネタバレというかちょこちょこ内容にも触れるので、まだ読んでなくてまっさらな状態で読みたいし楽しみだよ~読むよ~という人は私の感想は漫画or原作読後にチェックしてね。

表紙もいいよなあ。

原作の表紙がこれだから(白地に乗せるとわかりにくいけど)

—-ここから

—-ここまで

こういう白い表紙なんですよ。最初からなにか書いてあったらそれはそれでうけいれたかもしれないけど、この白い表紙で、最後まで物語を読んだら「この白い表紙しかありえないと言えるな!!」って言う納得感があるわけです。(ちなみに初出の単行本版はイラストとデザインで、それはそれでよいと思います。ただ私としては「この白い表紙いいなあ」と思っています)

なので、漫画版の白地にキャラクターだけの表紙はすごくいいと思う。絵が魅力的だからこれだけでもとてもいいし。

漫画版最高だったね

最高だったと思う。

キャラクターは映画版のキャラデザと合わせてあって、絵柄も似ていると思う。でも映画版でもやもやした「原作の魅力……映画で見えてこない」って感じ、それが漫画版ではしっかり魅力的になっていたと思う。

映画版ハーモニーも、伊藤計劃原作の映画化3作の中では一番すきである。でもその一番すきなハーモニーが、映画全体の中で好きかと言われると正直全然上位に入らなそうだなって思う。

映画で見てて改めて感じたのは、伊藤計劃の長編小説って舞台があっちこちに飛ぶのね。世界中駆け回るの、主人公が。虐殺器官もそうだし、ハーモニーもそう。原作小説を読んでないんだけど(円城塔さんの作品だと思っているので)屍者の帝国も映画で見る限りそんな感じだった。で、映画の2時間ぐらいだと、目まぐるしくなっちゃうというか。いどうしていどうしていどうして!って感じでお話が語られるので、今どこにいるのか、舞台を感じるのに時間がかかっていると見ている人が置いて行かれてしまう。気がしている。

だから、あの時間ではちょっと無理かなと。ただしアニメで1クールやったらもっさりしてしまいそう。あまり展開がない回とか出てきそう。1冊の小説の中での構成を、単純に分割すると毎回盛り上がったり引きがあったりするわけじゃなくなって、楽しめる感じにならないだろう。


漫画はその点、読者のペースでじっくり読めるし、単行本だと特にまとめて読むから山場がなかなか無くて会話劇でもそんなに気にならない。

絵がある割にはお話は分かりにくかったかな~と思う。でも原作にかなり沿ってたと思うのでしょうがないかなあ。
絵柄はハードボイルドでかっこいいと思う。トァンちゃんもミァハも現実離れした美しさと冷たさ、そうあの二人似てるんだよね。そこは作中でも、ミァハを失ったトァンちゃんがまるでミァハをよみがえらせたように、ミァハだったらこうする……を基本に行動しているからだと読み取れたはず。

特に四巻のラストシーンではまったくもって、二人は同一のものから分かれたような描かれ方だったなあと。あと絵がきれいで、風景もきれいで、からっぽでなーんもなくてよかったなあ。原作ファンが「ああ~そうだそうなんだね……」と思えるような……この場合の原作ファンというのは私のことですが、そういう気持ちになりました。


ただ、読み終わってラストのラストの所を読んで、この物語がつづられている形式の大前提を思い出したら、

「これは映像化・可視化するのは野暮ってもんなんじゃないか?」と思ってしまった。だってこれを語っている人も、受け取る人も、このような絵や状況は感……


以上です。